奥多摩の山歩き

〜2005年 旅の軌跡〜

越前守


◆奥多摩編1−1

  3月20日の朝5時。ふと起きあがり、辺りを見渡してみる。当然自分の部屋だから景色もなにもありはしない。起きて山に行く準備を始める。家を出て、途中なんと(おおげさ)「まつや」で納豆朝定食を食べる。6時11分恵比寿駅を出発、新宿についたのは6時20分。んで立川に着いて青梅線に乗り換え。しばらくすると青梅線の外には梅の花が綺麗に咲いていた。白やピンクが鮮やかであったが、青い梅の花がなかったのは残念(青梅だからかYO)。

  奥多摩駅についたのは8時23分ぐらい。そこからバスに乗り換え一路奥多摩湖を目指す。さすがに人数が多かったためか臨時バスを出してくれた。奥多摩湖には8時50分前後に着いただろうか。でも降りたのは3人。御前山に向かうのはうち一人だった。奥多摩湖の入り口付近だったため奥多摩湖は何もなかったように見えた。オッシーもいないし・・・。あぁ、そういえば高校の美術の教師オッジーって呼ばれてたなぁ(関係ないし)。湖の反対側にわたり、御前山登山口を目指す。登山口には注意書きで「熊注意っす!」(こんな書き方ではない)と書かれており、ちょいびびって帰ろうかと思った。だけど折角来たし、ということで登り始める。

  いきなりきつい登り。この前の高尾山なんかの比じゃない。こんなのがずっと続くのかなぁとか思いつつ登る。登山道の途中に注意書きが「スズメバチ注意っす!」(こんな書き方ではない)と書かれていたが、今の時期はスズメバチは関係ないなぁと思いつつ、先を急ぐ。しばらく歩いていくと落ち葉の下に雪が固まっており、とても滑るので注意しながら歩くことにする。もちろんこんな状況で走るとキン肉マン3連コンボ(走る→滑る→見事に転ぶ)を食らうのは間違いない。そうこうしていると、ついに恐れていたことがおきた。そう熊に襲われたのである。というのは嘘で花粉の洗礼である。もうこうなるとくしゃみが止まらず鼻水ズルズル。でも、ある地点に行くとぱたっとくしゃみ鼻水がとまる。またある場所に行くと突然くしゃみが出だす。これは面白い。花粉のある場所、無い場所でこうも顕著に体にあらわれるんだなぁと実感。(話の)道を逸れてしまったが、実際の道をそらすことはもっと危ない。とりあえず人の足跡とか木の印とかを確認しつつ、頂上を目指す。だんだん雪があたり一面に現れ、ついには登山道が雪に覆われる。でもアイゼン履くの面倒だと思ってそのまま登る。

奥多摩編1−2へ続く

◆奥多摩編1−2

<前回までのあらすじ> 
奥多摩の御前山(ごぜんやま)に登っている途中です。(あらすぎ(>_<))
ということで、だんだん雪が深くなってきたっていうところからだっけな?ではでは。

  しばらく急な登り+雪。結構厳しい。と、いいつつも木とか使って登っていく。そうこうしているうちに登山道がとても整備されているところに・・・。階段とかしっかりついてて、コースもわかりやすい。但し、やっぱり雪が積もってる。黙々と階段を登る・・・・・・・・・黙・・・黙・・・黙・・・・・・・・・そうこうしているうちに見晴らしのいいところに到着。富士山が目の前に・・・。やはり富士山、雪かぶっててすごくいい感じ。ちょっとガスってる感じだけどOKっす。とりあえず御前山の頂上に行くことにした。50mぐらい歩いたところに頂上があった。頂上はさっきの場所とうってかわって、木、木、木、木ということで見晴らしががががが・・・・・・・・・。さっきのところでもうちょい楽しめばよかったかな。んなことで10時46分、最初の山 御前山(1405m)に到着。早速、今日初めて会った人にインタビュー、じゃなくてお話をした。

おっさん(以下お)「ダムの方から登ってきたの?」
おいら(以下お)「えぇ」
お「蜂って英語でなんていうの?」
お「びぃ」
お「レモンといえばビタミン?」
お「しぃ」

  と、冗談はさておき、その人はうちとは違うところから登ってきたらしい。んでうちの今日のコースを話したところ、有益な情報をもらった。大岳山から御岳山にかけて、とってもすべりやすいぞぉとのこと(説明してなかったかも知れないので、復習がてら、今回のコースは御前山(ごぜんやま)・大岳山(おおだけさん)・御岳山(みたけさん)・日の出山(ひのでやま)の縦走コースです)。うん、これはいいことを聞いた。おっちゃんに別れを告げ、次の山に行くことにする。だって、ここ見晴らしがねぇ・・・・・・。ということで山を下りはじめる。しばらくすると滑る滑る。まだアイゼン履いてない状態だったので、全然踏ん張りが効かなくてねぇ。というか、大岳と御岳との間じゃなくてここが滑るんだよ〜ってことで、思いっきり尻餅をつく。さすがに2回尻餅ついたときはもうつけないとまずいなぁと思って、アイゼンを装着。さっきまで滑っていたのが嘘のように、全然滑らずに下っていく。ここからしばらく、雪と氷と土の道を歩いていくことになる。アイゼンが土に刺さる感触がなんか気持ち悪くていつ脱ぐか、考えながら考えながら歩く。しかし、あぁ土の場所になったなぁ、しばらく土の場所が続いたからこの辺はもう溶けてるのかなぁと思い、アイゼンをはずすと・・・、また雪があらわれるっていう感じの展開。もう山との心理戦ですよ(一方的敗北でしたが・・・)。てなわけで、右手のほうに富士山がみえるんだろうなぁと思いながら、歩く歩く。でもさっきのビューポイント以外に富士山が綺麗に見えるところ見あたらず。枝がすんごく邪魔だったりして見えそうで見えない。あぁこんなんだったらもっと見ておけばよかったー(T-T)

  そんなこんなをしながら、大岳山に向かって歩く歩く。12時8分、中間の峠である大ダワに到着。ここで道路を横切って逆側に行く。暫く登っていくと鋸山方面への分岐が・・・。今日は距離も長いからまくことにする。この辺りになると人が結構いて、よくすれ違う。マスク(対花粉最終兵器)をしてる人、若い女性(結構かわいい)、おじちゃん(結構渋い)とかとすれ違う。この辺は御岳→大岳って来ている人が多いみたいだ。もう尾根づたいなので、そんなに激しい登りはない。かなりのペースで歩く。途中高校生ぐらいの3人組を抜かし、外国の人とすれ違う。あれ、外国人と挨拶ってどうするんだ?挨拶するかどうするか悩む悩む。だいたいなんて言えばいいんだ?英語圏の人だったらHelloでいいかも知れないが、フランス語圏の人かなと思って ポンジュース?と聞いてみるわけがない。結局どう言うかわからず・・・・・・・・・。というか、外国の方も登るんだねぇ奥多摩の山。コンクリートジャングルにいるとやっぱり恋しくなるのかなぁと思いつつ、先を急ぐ。

  しばらくいくと急な登りになった。ぅを、大岳山頂上へのアタック開始かと思ったところ、上から落石の音が・・・。なんかすごい怖い。恐る恐る登っていくと、まず若い男性。年はうちより若いぐらい。しきりに上を気にしている。ちなみにこの辺には鎖があるような急な場所っす。そうこうしているうちに落石の犯人登場。若い女性。さっきの男性の彼女みたい。ちょっと可愛い感じだが、アイシャドウの紫色がかなりきつい。思いっきり山初心者って感じ(人のことは言えないが・・・)。これを機に好きになってくれればいいなぁ。あ、もちろん山をですよ。

  そうこうしながら登っていくとついに・・・。ということで13時11分、大岳山山頂(1267m)に到着。頂上に着くと絶景がががが・・・なかった。全体的にガスってて、見えにくい。頂上にも外国の方々(家族連れ)が・・・。もしかして人気?ちょっと話し言葉を聞いてみると、英語ではなくロシア語っぽい雰囲気が・・・。とりあえず昼食をとることにする。

奥多摩編1−3に続く

◆奥多摩編1−3

<前回までのあらすぎ> 
今日の目標は御前山・大岳山・御岳山・日の出山。現在、大岳山頂で昼飯タイム。

  眺めのいいところは人がいてとても座れそうになかったので、しょうがなく木と向かい合ってお昼ご飯・・・。とほほ。とはいいつつも、木には鳥がとまってて(なんて鳥だかわからなかったっす)、結構近くまで来て楽しませてもらった。都会のど真ん中にいたら見る鳥なんてカラスか鳩が精一杯だしねぇ。というか最近スズメをあまり見なくなったなぁって思うのはうちだけ?

  ということで昼飯を満喫。一路御岳山に向かうことにする。と、立ち上がった時に異変が・・・・・・。なんと熊が・・・いるわけなくて、右足の爆弾がうずき出す。あれ?去年富士山とか北岳とか登ったときに痛くなったのは左足のはず。いつのまにか左足の爆弾は除去完了。んで取った爆弾を右足にセット・・・。おい・・・。ということで滅茶苦茶足痛いんですけど?ここからは御前山であったおじちゃんが言ってた滑る区間気をつけなければ、ということだったんだが、足が痛くて思うように進めず。うーん。しかも最初はやたら急な下り。マジ辛かったっす。神社まで下るとそこからはもう平坦。だったんだけど、やっぱり膝が痛くてなかなか進めず・・・。しかも途中アイゼンを外したと思ったらすぐに雪道になったり・・・。もっと着脱の簡単なのがいいなぁ・・・なんてね。

  さてさて、そうこうしているうちにやっと御岳山に到着。といっても頂上まではいけず・・・。足が痛くて・・・痛くて・・・。もうこのままロープウェイにのって帰ろうかと思ったんだけ温泉の誘惑が・・・。やっぱり山登ったあとは温泉でしょ〜ってことで足を引きずりながらも日の出山を目指すことにする。はっきりいってこの判断正しいかどうか微妙だった。

  だって足が本当に痛くて一歩歩くのも精一杯だったんだもん。しかも日没も近づいてきてるし・・・。とりあえず歩く、歩く、日没はいやなので一生懸命歩く。途中この道がアメリカに続く道だということを知る。(正しくはここ→横浜→アメリカ)みたいな風桶みたいな話だったんだけどね(笑)頂上を目指すかまくか悩んだがなぜか頂上方向に・・・。もう気力だけで突き進むって感じ。ひたすら頑張る。でも実はかなりのペースで歩いてたみたい。

  コースタイムより早く到着。頂上で待っていたのは・・・一人の青年だった。それと景色がよかった〜ここ夜くると東京の夜景が一望できそうでいいかもね。んでこの青年はここは東海散策道だっけ?(ごめん名前忘れた)っていうので高尾からずっとここまで歩いて、ひたすらこの道をいくってことだった。高尾を出て三日目だってさ。うちが山が好きなところ、それは全く知らない人との触れあいができるっていうのもある。だって消極的なうちが、自分から知らない人に挨拶したり話しかけたりするなんてこと滅多にないんだけど、山は違う。みんなに挨拶して、話ができる。そこにいるというだけで空間の共有ができる感じかな。それでもって開放的になれるかんじ?

  しばらくその兄ちゃんと話しをしてうちは温泉に行くために別れを告げた。もうここまできたら頭の中は温泉一色。ひたすら歩く歩く歩く・・・。んで途中杉の木を伐採しながら(嘘)歩いてようやく温泉に到着。ゆったりのんびり〜と思ったらすごい混んでた。さすがにそうか、みんな休みだしなぁ・・・。ということでとりあえずゆったり温泉を満喫。バスが1時間に1本なんだけどちょうど18時ぐらいにはバスがない。これはここで飯喰えゴルァってこと?そういわれると食べたくなくなるのが常でしょ。ということでまんまとはまっている人を横目にぼけ〜っとする。途中足を引きずりながらもどうにか無事に帰宅。すっごい疲れたけど楽しかった〜。

【記録】
総走行距離:21kmぐらい 
時間:9時〜16時半 
尻餅回数:3スッテンコロリン
くしゃみ:42回(ルル42錠)

おつかれさま

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