このゴール、天まで届け

〜2005年 旅の軌跡 富士山編4〜


6月4日

  リベンジのチャンスは思っていたよりも早くやってきた。昨年9月の第1回大会から今年の第2回大会は6月開催に変更。ロードレースデビュー戦から1年経たないうちに再び富士スバルラインに挑めるわけだ。今年は昨年以上の盛り上がりが期待できるだけに、今から楽しみでしょうがない。

   土曜日の受付前にやりたいこと。昨年同様、富士山スカイラインの試走。いったいどれくらい登れるようになってるのかなって。天気は晴れ。五合目からの景色が楽しみだ。が、やはりきついスカイラインの登り坂。最初の駐車場であえなく休憩。まあこんなもんさ。そこへ後続のクライマー登場。富士宮から自転車でここまで来たとか。ありえない。先に行かれた。追う。が、次の七曲り駐車場、標高1900mでダウン。まあ余裕のあるお休みです。通過する車を見ていると登りが厳しそう。ひと際きつそうに登るバンが一台。あ、止まっちゃった。いや、停めたのか。中からわらわらと8人の中国人。観光だそうだ。日本語がちょっとだけ話せる人が一人。「どこから登ってきたんですか?」、「下から」に決まってる。が、それを訳したら騒ぎ出す中国人たち。「下って下ですか?!」、「一番下です(適当)」ってのを麓からと捉えたらしく、「▼$○*%&◆#(マジすげえっ)」って感じにざわつく。「I'm Japanese famous 自転車マン、明日はレースだ!」。よりいっそう騒ぎ出す。「がんばって下さい!!」、完全に有名選手だと思われたな。彼らはそのまま苦しそうなバンとともに五合目へと去っていった。

  スピードこそ無いものの何とか五合目、標高2400mに到着。富士山スカイラインの試走終了。結果はまあ昨年よりはマシということで。途中で抜かれたクライマーがすでにくつろいでいた。東工大の鳥人間サークルのパイロットだって。大学2年生。飛ぶ者同士ってことで親近感。しかし、自転車が本職でない学生に負けてしまうとは、今年の大会も思いやられそうだ。いつの間にやら、下には雲、上は晴れに。頂上まで見えてるし。富士山、何度見ても飽きないね。雲海もきれいだ。下りは雲の中を突っ切る。車より速し。時速50km以上は出てる。観光バスはオーバーテイク。さすがにこのときは脚力全開。多分60kmは超えてたね。

  まあそんな感じで大会会場へ。続々と受付を済ませに来る選手たちで盛り上がる会場。せっかくなんでスポンサーブースを見て回る。いいジャージ発見。赤!明日のユニホーム、パンツはこれで決まり☆さあ後は明日の号砲を待つのみ。温泉、富士見眺望乃元湯、湯〜園で他の自転車マンと遭遇しながら、温泉でまったり。決戦前夜は道の駅、鳴沢で作戦会議。会議中の居眠りからそのままお眠りに。おやすみ〜。

6月5日

  4時起床。二度寝・・・。6時50分起床・・・。・・・。やばいっ、寝坊した。ありえないっ話だけど、大会当日に寝坊した。超慌てる。朝食は10秒チャージ2時間キープで、大会会場へ。7時半のスタートに滑り込む。そんなスタートってあり?!そしてドラマが始まった。

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  大会の終了を待っていてくれたかのように雨が降り出す。そんな雨にも負けないシャンパンファイトが勝者に許された特権。優勝はMr.ヒルクライム、村山選手。山岳賞や新人賞も次々に表彰台へ。ブライテストホープ、18歳以下の優勝は男子は中学生だった。すげえな。あ、お天気お姉さん、ウェアから着替えてメイクもしなおしましたか。招待選手もでれでれじゃん。かわいいからね。「みなさん、また来年もお会いしましょう!」、そんな締めくくりの頃には雨がやみ、再び晴れ間と青空が。会場に横たわるたくさんの自転車たち。彼らこそがみんなをゴールへと導いた主役って言っても、言い過ぎじゃないよね。

  また来年もぜひ。富士山を眺める露天風呂に浸かりながら、心地よい睡魔におそわれ、温泉に沈む祭りのあとでした。みんな、来年は一緒に参加しようね♪

おしまい

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