夏の始まりはやっぱりここから

〜2013年 旅の軌跡 富士山麓編9〜


7月13日

  チームとしては2年ぶり11回目、私個人は4年ぶり9回目の24時間リレーマラソンin富士北麓公園。原点に戻る1チーム参加で、マネージャー合わせて16人がエントリー。東京、埼玉、神奈川、山梨、長野、愛知と各地から集まる、チーム“LOVE・WING”の散らばりっぷり。東京組は池袋を朝6時発で東名から会場へと向かった。

  連休初日は早朝から渋滞。御殿場までの高速も、高速をおりてからも渋滞。富士山の世界遺産登録効果か。東京方面以外の5人、ふじ、しゃーん、うらっしー、くにお、こぱは余裕の到着。受付はふじに任せ、居るメンバーでスタートから頑張ってもらう。

  渋滞はどうしようもなく、24時間リレーマラソンのスタートから1時間ほど遅れて、夏の暑さに負けない盛り上がりを見せる富士北麓公園に到着した。陣地にはすでにテントが張られており、先に着いたメンバーに感謝。まだ埼玉からの植松カーが着かないが、とりあえずは人数が集まり、ほっとした。そして会場に入って、やっとテンションが上がってきた。

  富士北麓公園にはよく来るが、24時間リレーマラソンのコースを走るのは4年ぶり。懐かしさと帰ってきた感を味わいながらの一周を走り、24時間リレーマラソンで始まる夏を思い出す。今年も楽しくなりそうだ。

  まず最初のイベントはクイズ大会。コニカミノルタに関するマニアックな○×クイズにランナーの数人を除いて参加。5,6年前のうらっしー以来の決勝を目指すが、残念ながら敗退。うらっしーとまさきがチームの中では最後まで残った。

  曇り空で例年のような死ぬほどの暑さは無く、何とか耐えられる土曜日の午後。スタートから3時間ほど経って、ウエマティ、とみー、ゆみの3人が登場。陣地前のスタンドでは、ウチらのメンバーがポイを練習。ランじゃない部分でも注目を集めることに。水鉄砲の打ち合いなんかもしてたらしい。

  スイカ割りには誰か参加してたような気がするが、割ったスイカを食べる方が早い。誰が割ったかわからないが、おいしくいただいた。浴衣ランの時間を待たずに次々に浴衣に着替えるウチら。女子はどこかのチームに人に着替えるのを手伝ってもらったとか。夏祭り気分を味わう屋台で、富士吉田うどんを食べて、浴衣ランへ。そういえば一回目のヒートアップタイムは何となく過ぎてしまった。120位、まあそんなもんか。勝負は2回目、真夜中に賭ける感じで。

  浴衣や甚平で走る姿はこの大会ならでは。走り終わった人はそのまま盆踊り。フィールドいっぱいに広がって、みんなが踊る。その間、浴衣ラン継続の私は走りにくい格好で3周回。浴衣のかずえへ繋いで、浴衣ラン終了。夜の花火を見て、後は任せた。寝袋でゆっくりとおやすみ。かと思いきや、中継所付近で夜にも関わらず大声でタイムを読み上げる非常識なチームあり。大会本部を経由して黙らせてきた。いくら早くても常識の無い行動はどうかと思う。

  夜らしくなってきたところで今度こそおやすみ。積極的に走りに行く人が多く、20時過ぎにはまだ陣地で眠る人も少ない。人数が多いこと、天候にも恵まれたこと、何よりみんなが「おれはやるぜ!」的な勢いで、今年は夜に突入するまでの時間は比較的ラクだった気がする。

7月14日

  それなりに寝て起きて、真夜中の1時半。暑さ寒さもなく、アウトドアで寝るには快適な夜だった。いつの間にかミドリーヌも到着し、寝ていた。そして回復した体力とともにここまで頑張ってくれた仲間の元へ。寝ている間の夜中にも順位をキープ。みんな、かなり頑張ったに違いない。

  2時からのヒートアップタイムに備え、メンバーが揃った。ウエマティ、しゃーん、ふじ、とみー、うらっしー、私の走力のある6人で狙うは50位以内!マティは強気に「30位以内!」と。過去最高の60位を上回る気満々で、人々が普通なら寝静まる真夜中に開戦した。

  2〜3時の1時間での周回数を競う、このヒートアップタイム。寝て体力を回復した組とこれを最後に休憩に入る組の6人が全員全力。この日一番のラップを次々にたたき出しながらの9周回。あっという間の1時間だった。結果は、本気ランナーたちを上回る驚異の21位!陸同3チーム中2チームの上を行き、ポテンシャルの高さを見せつけた。

  真夜中にヒートアッムした後は数名がおやすみ。ここから長い長い夜の始まり。だと思っていたら、意外と起きてて走れる人も多くて、5,6人で回せた。おかげで1時間に1回程度の出番で、無理なく周回。富士山麓の闇夜に光るライトが幻想的な時間帯、24時間の楽しさを味わいながらたすきを回す。他のチームが失速する中、ウチらは徐々に順位を上げ、夜中の130位前後から朝には100位以内に入っていた。朝5時過ぎに東の空が何となく明るくなってくるといよいよ最後の盛り上がりどころか。

  最初の6時間は「まだ四分の一も過ぎてないのか?!」と長く感じたものの、後半はあっという間に過ぎていき、なぜか夜もいつもよりも早く終わったように感じた。日が出て、寝ていたみんなが起きてきて、朝ご飯を食べて、いよいよ残りは3時間を切った。バテる他のチームを次々にかわし、気がつけば90位前後につける展開。

  ここまで来たら過去最高順位を目指して全員が全力で楽しむ。そう、走るだけじゃなくて楽しむ。残り2時間でそろそろみんな自分のファイナルラップという時に、次々にベストラップをたたき出す。何なんだ、このノリは?!これが24時間だったか?!声援にハイタッチに、チームの垣根を越えて盛り上がる終盤。本気で走るランナーをハイタッチをかわしながら抜き去る。夏と24時間の熱さが後押し、疲労を感じつつもさらに増していくスピード。ゴールが近づいてきて、ホントに24時間マラソンの舞台に帰ってきた感を味わう。

  ラスト15分はアンカーのこぱ。全員揃って次々に駆け抜けるランナーをハイタッチと声援で盛り上げる。参加したみんなが一体となり、ゴールへのカウントダウン。昨日の10時にスタートしてから24時間、感動のゴールが今年も待っていた。

  暑さに負けず、眠気に負けず、昼も夜もイベントを楽しみながら走り続けた24時間。 真夜中のヒートアップタイムには本気ランナーたちを上回る驚異の21位を記録。ポテンシャルの高さを見せつけつつ、2004年以来の二桁順位、240チーム中88位でフィニッシュ。チーム最速ラップはなんと初めてしゃーんが記録。安定して速いラップを出し続けたのは見事だ。4年ぶりの参加で再確認した24時間リレーマラソンの楽しさと感動。やっぱり夏の始まりはいつもここからだ。

  レースの余韻に浸りつつ向かった温泉は葭之池温泉。道に迷ったり、コンビニに寄ったりで、各車到着時間がバラバラ。北麓公園から近い穴場の温泉なんだけど。ここの温泉の様子に初めての人は衝撃を受けたようだが、気に入ってもらえてよかった。ランチもここで富士吉田うどん。ホッとする時間帯。マラソン疲れよりも睡眠不足がつらい。日曜帰り組はここでバイバイ。また来年もよろしく。

  河口湖畔のカフェでケーキを食べてのんびりと植松荘へ。走ってもまだ体力の有り余った人々。テニスに熱くなったとさ。24時間走った後にテニス三昧とは、自分たちのことながら変態的体力。みんな普通じゃないな。ウエマティが格段に上手いのは知ってのとおりだが、ふじも早々に慣れて上手かったし、ミドリーヌも経験者なりに上手かった。

  泊まり組は13人。植松荘で合宿中の東洋大陸上部(Bチームかな)とともに食堂で夕食。陸上部の学生たち、みんな挨拶してくれて、とても礼儀正しいし、雰囲気がいい。夜帰りのざんぼんを駅まで送り、買出しして、打ち上げ。途中で花火も楽しむ。大人たちの宴会もマラソンの疲労からか0時前には力尽きたようだ。私はもっと前にダウン。そういえば、湖畔のコンビニ、レジを10歳の女の子がやっていた。親の手伝いなんだろうけど、そのしっかりとした対応に驚く。自分がそれくらいの年齢のときには大人相手にレジなんかできなかったし。とまあこうして24時間リレーマラソンから続く長い二日間が終わりましたとさ。

7月15日

  早寝したせいか、ちゃんと朝起きられた。朝食に寝坊せず、みんな揃って陸上部とともにいただきます。今日はテニス組とウェイクボード組に別れて遊ぶ。マラソン疲れや筋肉痛もそんなになく(というかまだこない人がほとんどか)、今日も元気にテニス。ウエマティ、しゃーん、まさ、とみー、うらっしー、ゆみちゃんが河口湖で水面を引きずられ、残りは植松荘でテニス二日目。二日目になってみんな上達。水面を滑走するボードと同じくらい、激しいラリーの応酬で汗を流した。

  海の日は連休最終日。午前のみ遊んで、帰路へ。東京方面、中央道はすでに渋滞。どうしようもないので東京・埼玉組は道志村を抜ける道でゆっくり帰ることにした。途中、道の駅道志でランチ&川遊び。山あいののどかな道は渋滞することもなく八王子へ。中央道の渋滞に比べれば時間はかからないし、渋滞にはまっているよりもずっと気分的にラクだ。

  薄井カーは夕食の時間くらいには池袋に到着。無事に戻ってきて、夏を満喫した充実感に浸る。やっぱり夏の始まりはいつもここからだ。

おしまい

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