川の秘湯と活火山

〜2007年 旅の軌跡 北関東編4〜


5月4日

  GWは遊びまくらなきゃ。山と温泉を求めて、北関東へ向かう。連休中は朝早くても高速道路は渋滞。関越を渋川伊香保まで行き、草津方面へ。群馬の山奥に川全体が温泉になっている場所がある。それが尻焼温泉。前から行ってみたかったんだよね。数少ない情報を頼りに、鯉のぼりが乱舞する山道を走って行くとそれらしき駐車場が。そして歩いていくと、それらしい川に、温泉が!みんな、入ってるし、川で泳いでるし。素っ裸のおっさん達もいるけれど、ここは水着でしょ。

  川の段差になっているとこをせき止めて、川底から沸く温泉に、川から湯気が出ている。浸かってみる。温かい。あ〜この開放感、自然の中で、川の中で温泉、さいこ〜。深かったり、熱かったり、場所によって様々。温度調節に川上から水を引いているけど、ドジなオタマジャクシがたまに流れ込んでくる。かわいそうだが、それくらい逃げてくれ。川底にはコケも。川岸で休憩しながら、たっぷりのんびり。屋根ありの湯船や、湯治用の別の湯溜まりなんかもあった。静かな場所だが、この辺の宿に止まったら、みんなここに浸かるのか?車でキャンプなんてもありか。混浴♪女の子は水着、着るだろうけどね。GWにここまで温かく楽しめるのは珍しいとのこと。例年はまだこの時期だとぬるいらしい。

  気持ちよくなったところで、山の中の抜け道的なルートで草津温泉へ。温泉街でお昼にしようと思いきや、あまりの混雑っぷりにスルーする。駐車場待ちだけでなく、抜けるだけでも大渋滞。硫黄の香りだけでがまん。尻焼温泉でふやけてきたからもう十分。万座鹿沢口へ下る途中のそば屋でお昼。るるぶに載ってた店。名前は・・・忘れた。美味し。

  ここで致命的なミスが発覚。予約を取っていたペンション、予約日を間違えていた。いや、自分が予約した日を勘違いしていた。3日に予約をしていたらしい。GW足尾飛びをいつにするかで旅行の日取りも迷ってたからなあ。てか、昨日予約の客が来なかったら電話くらいくれてもよくない?と思いつつも、近くで他に空きが無いか探してくれる親切な対応。最後には隣の営業してないペンション、開けてあげるから使ってもいいよ、とまで。ただし電気が通ってないのでランプだとか。気持ちだけ受け取っておく。るるぶで宿を探すも草津・北軽井沢はどこも満室。まあいいや。軽井沢まで行って考えよう。

  万座鹿沢口から何度も通った道を抜けて軽井沢へ。友達の別荘があってね、この辺、何度も来てるんだよね。浅間山を見上げながら、途中の白糸の滝経由で軽井沢アウトレットへ。白糸の滝もGWとなれば人だらけだった。で、もっと人だらけなのがアウトレット。数年前に来たときよりもさらにでかくなって、駐車場も遠くに。そして、広い。お買い物、ラン用のウェアを探す。私はナイキで揃える。シャラポワのワンピ、最後まで悩んでいたようだが、結局買わず。

  夕飯、あまり遅くなると店が閉まってしまいそう&店が無くなりそうなので、なるべく早めに入る。軽井沢から小諸へと向かう国道沿い、「和洋キッチン燈(tou)」へ。トンカツとか揚げ物のちょっと雰囲気のいい店。デミカツ定食大盛りで。腹いっぱいで満足。別に車中泊でもいいかなっていう気楽な感じで、小諸方面へ走行中に見つけた宿へチェックイン。トラブルと移動と買い物でなんか結構疲れた気がするのは私だけか?

5月5日

  昨日見た浅間山がきれいだったので、今日は浅間山登山。エベレスト街道を歩いたウチらにはGWの浅間山ならお散歩程度のノリ。往復3時間ちょっとだし。登山口の車坂峠1973mまで登ってくる道は景色がよかった。もちろん車坂峠からの景色も。これなら頂上は期待できそうだ。何より天気がいい。あ、自転車も2台、登ってきてた。この道は登りたくなるよねえ。

  高峰高原ホテルでお茶してから登山スタート。携帯電話が通じます。表コースから黒斑山まで行き、中コースで戻ってくる周遊ルート。火山活動のために黒斑山までしか入れないんだよね。振り返れば、佐久の街並を遠くに、そしてさらに遠くに八ヶ岳山系を見渡せる。浅間山が見えてくるまで1時間程度。噴煙はそれほどあげていないが荒涼とした裾野を広げるその姿が見えてきた。意外にきれいで、そして意外に険しいコースだ。さらに足元には残雪があったり。でも上着がいらない暑さ。タンクトップで十分ってのが驚きだ。後で日焼けの跡が残ったし。

  岩稜をよじ登ったり、雪でぐちゃぐちゃの道を歩いたり。黒斑山へ至る30分程度が特に険しかった。立ち入り禁止手前までの最高地点、黒斑山2404mに到着。GWとはいっても初心者はまだ山登りに行かないだろうし、上級者はもっと険しいとこへ行くだろうし。で、穴場的な空き具合と活火山特有の荒涼した景色に、エベレスト街道を回顧して酔いしれる。誰もいない頂上ってのは素敵だ。

  帰りのルートは完全な雪道。かなり濡れたけど、休まずに1時間で下山。車坂峠まで戻ってくると下界に帰ってきてしまった感じだ。浅間山の風に吹かれて、噴火する前に撤退。やっぱり山は最高!って気分のまま佐久まで下りてきた。ここでふと思った。そういえば、一昨日足尾で佐久のおいしいお蕎麦屋さんの話をしていたなあと。さっそく情報を確認。IC近くの“草笛”ってとこ。あっさり発見。まだ開店前の16時50分。17時開店ってことなので、店の前で待つ。すると開店前だというのに、他に待ちが3組も。二番乗りで店内へ。「GWは大盛り無し」との表示に中盛りをオーダー。中盛りでも十分大盛り。でも登山で消費したエネルギーを補充すべく余裕で食す。昨日のそばもよかったけど、これもまたかなり美味い。そば湯で締めくくるGWの山旅。帰りの高速が混んでいないことを期待して、佐久ICからドライブなり。

おしまい

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