乾徳山の岩登り

〜2013年 旅の軌跡 甲府編〜


【旅のミチシルベ】
◆日程・・・8月31日。
◆目的・・・乾徳山登頂。お手軽山歩きを楽しむ。
◆コース・・・勝山IC〜乾徳山林道〜大平牧場〜乾徳山〜国師ヶ原〜大平牧場〜ほったらかし温泉
◆温泉・・・ほったらかし温泉、あっちの湯700円

【旅の軌跡】

8月30日

  夜の高速は渋滞知らず、中央道を快適に走り、勝沼ICへ。金峰山や甲武信ヶ岳へ行くのに何度か通ったことがあるような、見覚えのある道。雁坂トンネル方面を目指して、道の駅、花かげの郷まきおかで車中泊。夏とはいえ、山の麓で少しは暑さもマシか。

8月31日

  昨夜の涼しさはどこへやら。道の駅で迎える朝はすでに暑さを感じる。国道140号からは徳和林道の登山口への案内があり、それを過ぎてから乾徳山林道へ。何かしらの表示があったと思う。一応、ここだ、という確信を持って林道を登っていく。舗装されてはいるものの、急だし狭い。対向車に気をつければ大丈夫な道というだけでもありがたい。

  かなり登ったところで民家と広々とした駐車場が現れる。大平牧場はこの先。帰りに気が付いたが、「駐車場はここが最後」みたいな表示があった。舗装はこの駐車場で終わり、ここから先は砂利道。牧場横を通過し、未舗装の林道を走っていくと登山口があった。一度通過して先にあった広いスペースに車を停め、戻ってきた。林道の先で工事をしているらしく、工事車両が数台走っていった。

  乾徳山登山口に8時ちょっと前に到着。ここから2時間程度のお手軽ハイキング。のつもりで登り始めて5分で道に迷う。あまり通る人がいないのか、みんな自由に登りすぎなのか、林道が横切っているせいなのか。とにかく何も気にせずに歩いていたら登山道を外れてしまった。すぐその辺に登山道があることはわかっているので、ちょっと草むらを抜けてルートに戻る。焦った。

  20分程度は林道(といっても通行止め)を歩いたり、横切ったり。そのうち道満尾根の登山道になった。朝は日が差していたのに、登ってきたら曇り気味。何となく湿気を感じる中、1時間ほどで扇平に到着。森を抜けて視界が開けたが、雲が入ってきて全く遠景は無し。これから向かう山頂もチラっと見えただけですぐに雲の中。月見岩でちょっと遊んで先を行く。

  一気に急になった感があり、さっきまでの退屈な道から一変。鎖や梯子が現れ、ちょっとした岩登りも楽しめる道になった。雲が入ってくるものの山肌は下の方まで見えて、高度も味わえて、わるくない。他に登っている人は数人しか居ないが、下ってくる団体さんとすれ違い、一応は二百名山に数えられているだけの知名度はあるらしい。わざわざ関西の方から来たツアーだった。

  山頂直下になって岩登りが本格化。鎖が張られているから、それを使えばとりあえずは普通にクリアできる程度の鎖場。それでも鎖を使わずに登ろうとしたらかなり苦戦した。そこそこの高さもあり、景色が見えなくても飽きず。岩登りでも楽しませてもらった。

  この鎖場を登りきると頂上に着いた。楽しんでいたらあっという間だ。登山口からゆっくり来て2時間。早かった。ちなみにこの鎖場は迂回路もあり、安全かつ簡単に登れる。

  山頂に着くと先客が1人、地元の人だそうだ。雲が晴れるのを待っているとのこと。ウチらものんびりランチにしながら景色が見えるようになるのを待った。基本的には晴れで、この一帯から山方向に雲が入ってきている。すっきり晴れることはなくても、待てば雲が切れるタイミングはあるはず。とその間にも数人が登頂。20人くらいは居ても大丈夫そうな山頂だし、そんなに人が来るとも思えないのでのんびりする。30分以上、山頂に居て、甲府の街並みとその向こうに富士山も見えて、なかなかの景色を堪能。満足した。

  山頂北側から、登りとは別ルートで下山。一気に下っていきすぐに森の中。こちらから登ってくる人は少ない。そもそもこの山の登山者が少ない。ちょっと休憩したタイミングで山肌を見ると動く気配。鹿だった。しかも親子。遠めとはいえ、子鹿はかわいかった。人間に興味津々といったところか。親の方はもう人間なんて見慣れてるようだ。

  国師ヶ原までの下りは意外と時間がかかった。登頂して景色も見て、もう満足したことと、途中の鹿で時間を使ったせいか。と、ここで再び登山道のすぐ近くに鹿。しかも避難小屋の周辺にも5,6頭。5mくらいまでなら近づいても逃げない。何か必死に草を食べている。この辺りはよく鹿が現れるんだろうか。どれもかわいかった。明らかに毒キノコっぽいやつを食べてしまったが、大丈夫なのか?そういえば避難小屋は荒廃、暗い時間帯に見たら不気味に違いない。

  国師ヶ原は二箇所の登山口と二つの登りルートの交差点になっていて、しかもちょっと開けた場所で、雰囲気がよかった。鹿がいたせいかもしれないが。ここからは林道としては荒廃した道、登山道としては広い道を下るのみ。登りでもあったが、鹿が下りてこないように柵があった。

  途中で登ってきた登山道と合流し、来た道を戻る。下りながら気にしていたがどこで登り間違えたんだか不明。そんな紛らわしいポイントは無かった。12時半過ぎ、無事下山。休憩とランチを合わせても4時間半ちょっとくらい。森の中から岩登りまで楽しめ、野生の鹿がうろつく。お手軽なわりにはいろいろと楽しめる山歩きだった。ここは初心者におすすめの山だな。

  林道の下りは安全に。登ってくる車はなかったけど。大平牧場には牛の姿はなく、でも人は住んでいるようだ。人里から離れ過ぎず、意外と快適なのかも。こんなところで暮らしたら買い物とか面倒そうだ。

  早い時間の下山なので、ゆっくり温泉に浸かろうと、ほったらかし温泉へ。昼間から大盛況。人だらけだった。かつての秘湯っぷりが全く無く、ちょっと残念。富士山は雲に隠れてしまったが、目の前に広がる甲府の街並みを見渡しながらの露天風呂。おんたまを食べ、こちらも満足。夜出、日帰りのお手軽ハイキング、思った以上に楽しめた。

おしまい

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