夜景と峠に酔いしれる

〜2008年 旅の軌跡 大阪編4〜


【旅のミチシルベ】
◆日程・・・3月22〜23日。
◆目的・・・大阪の夜景を見る。暗峠サイクリング。
◆コース・・・神戸ハーバーランド〜六甲山〜暗峠〜十三峠〜法隆寺。
◆温泉・・・極楽湯東大阪店。390円。

【旅の軌跡】

  いい天気に誘われてドライブに出た。自転車を積んで。大阪と奈良の県境、国道308号。日本の道100選にも選ばれているこの峠道は激坂で有名だ。自転車を題材にした小説で出てきた坂なので、ぜひ一度見てみたいなと。

  22日、大阪に着く頃には夕方になっていた。新大阪のKよと合流して神戸までドライブ。きれいな夜景が見たいと言ったら、ハーバーランドのモザイクへ行くことに。何となく神戸の街並みがきれいだなあ、なんて思っていたら、18時過ぎ、ちょうどいい時間に着いた。向かい側のメリケンパークとレトロな雰囲気漂うモザイク、素敵な感じ。

  瀬戸内海クルーズの船“コンチェルト”がちょうど入港。そういえばここは“恋人の聖地”に選ばれていたような。夜景を見ながら食事でもしたいところ。どの店も行列。比較的待たずに済みそうな串焼き食べ放題の店、串家物語へ。90分、2人で100串くらいは食った。自分で揚げるスタイルが始めは面白かったが、途中から面倒に。最後はもうどうでもよくなってたり。鯛焼きやたこ焼きも揚げてしまった。美味し。

  ハーバーランドから六甲の山肌にいかり型のライトアップが見えた。街中の明かりが山の上からはどれくらいきれいに見えるのかなと六甲山へ。市街地から山へと入る道は急勾配。自転車で登りたくなる坂道だが、車にもきつい坂道だ。夜だというのに交通量が多い。みんな夜景を見に行くのか。たどり着いた六甲ガーデンテラス、ここからの景色を見て感動。100万ドルの夜景だ。海も近く、街も近く、神戸と大阪の大都市はぼんやりと光のドームに包まれて煌いていた。満足の夜景なり。

  夜の山の上は強風が吹き荒れ、からだは冷えきった。まだ3月、でも春はもうすぐそこだ。ガーデンテラスの営業終了とともに六甲山にさらば。芦屋の住宅街を抜け、行きに迷いまくった道とは違い、帰りはあっさりと新大阪へ。また遊びましょう。深夜でもやっている温泉は、極楽湯東大阪店。寝湯でぐったり。そのまま移動する気力もなく、コンビニでダウン。車中泊が過ごしやすい季節になってきたな。

  23日、朝、かなり寒くて起きる。ちゃんと寝袋に包まらないとまだ車中泊には寒いらしい。生駒山系の麓で迎える朝。今日は暗峠へサイクリング、というかアタック。国道308号から数キロ離れたスーパーの駐車場を借りる。朝昼をここで買ってあげたので駐車料金的には十分でしょう。国道308号へ向かい、生駒山麓をサイクリング。坂多し、激坂も多し。しかも道もわかりにくい・・・。

  無駄に遠回りをして国道308号へ合流。さていよいよ暗峠へ向かう。車がすれ違えない狭さの国道はまさに酷道。小説の中ではクライマーの練習場所。ここを登らずしてクライマーを語る無かれ。そんな意気込みで急坂に挑む。もっとも序盤から今までにない斜度と長く続く峠道は壁にしか見えなかったが。

  最初の茶屋“初音”まで登って、振り返るも景色はいまいち。これは上まで登らなきゃ展望は期待できないかも。家族連れやハイカーに応援されてがんばるが、車を避けるのに止まったが最後。次の平地を見つけるまでは自転車に乗ることができなかった。最大斜度35%とか言われるこの激坂。ありえねー。そしてクライマーとしてまだまだ精進すべし、という気持ちになれたとさ。

  ◎やガタガタの道がひたすら続き、後輪が空転したり、前輪が浮いたり。5km程度の峠道が地獄だった。が、これを登ったときに味わう達成感がまた気持ちいい。車幅1.3m以上の車は通り抜けられない国道308号。頂上が近づくと棚田が広がり、十数軒の集落が現れる。そして道は石畳に。峠の茶屋と頭上を交差する生駒スカイライン。暗峠の頂上には“日本の道100選”との文字。奈良県側から登ってきた自転車乗りと挨拶を交わし、お互いの健闘をたたえる。後は下るだけ。気楽なもんだ。

  峠からは奈良県側の景色のみが見える。大阪側は下りで楽しむ。MTBで旅行中の若者がこの激坂を登ってきた。重たい旅の荷物を載せてがんばるな。あえてこの峠を抜ける勇気、その旅に幸あれ。悪路にタイヤを心配しながらの下り。あっという間に下山。自己陶酔なひとときだった。

  車に戻り、次は隣の十三峠を抜ける。今度は車。景色ならこっちの方が良さそうだ。六甲山にも負けない夜景が期待できるかも。来る機会があれば見比べてみたいな。よく舗装されてて走りやすい。奈良県側も同じく。のどかな山あいの集落から奈良県の街並が見渡せる。山はいい景色が見れるから好きだ。

  下りきったところでジャスコに車を置いて、法隆寺へ歴史を楽しむサイクリング。この街もレンタサイクルが多いらしく、南大門横には自転車がいっぱい停まっていた。日本で最初の世界文化遺産、法隆寺。国宝や重要文化財の数々を堪能して、観音様にたっぷりとお祈りをささげてきましたとさ。仏教にたっぷりと浸った気分。降り出した雨から逃げるように車へ戻る。雨でもそんなに寒くない。春が近づいている証拠だな。来週くらいに桜が咲きますように。

おしまい

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