２００１年　サークル旅行記　猿ヶ京編

　　早稲田ハング・パラグライダークラブの恒例行事、クリパ。行き先は猿ヶ京温泉。天気は？雪では？心配ごとは数知れず。９時の集合に当然のように人は集まらず。私の遅刻とバンの遅刻。さらに数名の遅刻もあり、出発は９時半頃だった。１２月２２日。現幹部陣の頑張りに期待して、クリパのはじまり～。

　　今回出た車はワセバン、ソアラ（薄井カー）、石田カー、杉山カーの４台。支部長も来て、計１９人の参加となった。さて馬場を出て数分。やっぱり事件はこの人からだった。「あっ、忘れた！」と助手席のまいちん。「やっぱりね。で、どうする？」。「おうちに寄ってください」。他の車が高速に向かうなか、ソアラは道をそれる。そしてさらに「あっ、バンの中におうちのカギが・・・！」。ぐはっ。予想以上。ぐだぐだといいわけをしていたようだが、大家さんにカギを借りるということで、まいちんの家に向かった。

　　最後尾スタートとなってしまったソアラ。乗ったメンバーは徹夜明けの３人に、ほとんど寝てない私。クリパ前にみんな飲みまくっていたそうで、何やってんだか。上里SAの合流には２０分遅れくらいで着いた。また問題発生。おりる予定のIC手前で事故により通行止めとのこと。一つ前のICでおりることにした。それでも渋滞に巻き込まれ、何とか高速をおりたら、その直後に通行止め解除。脇道にそれながら、前に誰もいない快適な高速を走っていく車が見えてしまった。渋滞の先頭というものを初めて見た。ちょっと嬉しかったりして。でも料金所ではワセバンが「あの工事の車みたいなの」と言われてしまった。足尾以外ではそう見えてしまうのか。今さらながらショック。

　　寒いし、腹減ったしで、予定変更。たくみの里に行くはずだったが、のんびりペースに変えて、道の駅こもちでお昼。手打ちそばを食べた。手打ちっぽくておいしかった。どこにいこうが１９人もいればにぎやかだし、楽しい。たとえ、これから向かう方向の山が雲に覆われて、明らかに天気が悪くなる気配が漂っていようとも。

　　そして予想どおりの雪。そんな中、最初に寄ったのは月夜野ビードロ館。ガラス細工やそれを作る工房を見て、ガラスのきれいさに酔いしれる。その間も雪は降り続き、店内でガラス細工を物色して、車に戻る頃にはお天気雪？になっていた。この時点では、まだ道は問題なさそう。でも、ひんやりとしてかなりの寒さ。

　　猿ヶ京に着くとまずは温泉。が、入ろうと思った温泉は駐車場が満車で断念。宿の場所はさっぱり。脇にそれて作戦会議を練る間も雪は激しくなる一方。気がつけば当たりは真っ暗になっていた。やばそうなので、宿に向かうことにして発進しようとしたら、目の前で追突事故。雪で滑ったか。気をつけねば、と思いきやソアラも雪でタイヤが空回り。杉山カーもホイールスピンを見せて出ていった。他の３台から遅れて道に出ると、ちょっと先で、バンも石田カーも脇道に停めていた。さらにちょっと先で杉山カーも停まっている。みんなチェーンをつけるらしい。「ウチはどう？」「まだ大丈夫みたいだけど」と運転していたまいちんを信じてとりあえずは先に行く。

　　コンビニに逃げ込んで後続の車を待つが全然来ない。チェーンが壊れてたり、うまく付かなかったりで時間がかかっていた。その間も雪が降り続ける。このままではウチもチェーンを付けなくては。「チェーン、どうする？」。みんな「寒いし、面倒だし」ということで意見一致。電話でみんなの苦戦具合を聞きながらも、雪がひどくなる前に宿を目指す。どうやら宿は近いらしく、コンビニで尋ねるともうすぐそこだという。万が一のために運転を代わる。

　　国道から外れたら、雪は想像以上。スロー走行でも空回る。は、早く宿に着かねば。「な、何やつ！？」。前方から除雪車らしき車が道幅いっぱいに走ってくる。しかも除雪してない！？脇に避けなくては。雪にはまらないことを祈っておそるおそる避ける。発車・・・できない！？滑る・・・。お願い、がんばって、ソアラ。空回りでスピード表示が６０キロとかも示したらしい。苦闘の末なんとか脱出成功。今回、泊まるのは猿ヶ京温泉、スポーツ民宿藤屋。手前に富士屋もあってあやうくだまされるところだったが、何とか藤屋に着いた。一番乗り。既に大雪になっていた。

　　みんなが来る前にチェーンの試し履き。なんとサイズが合わない。やばい、なんとか付けなくては。ごちゃごちゃやっていると宿の人が出てきて「明日になればチェーンはいらないと思いますが」と、言われてみれば、そのとおり。何やってんだか。みんな、苦労の末、到着。宿まであと少しというところで大変だった。

　　着いてすぐに夕飯。貸し切りの部屋で食べきれないほどの料理をいただく。マジうまい。ここまで大変だっただけになおさらうまい。暖かい部屋で美味しいもの食べられて、しあわせ。たらちゃんも初日から予定変更を余儀なくされて相当お疲れみたい。でも食べてるときは幸せそう。食後にお風呂。この日は冬至で柚湯だった。まいちんが「女の子少なくて寂しい」って言うからいっしょに温泉入ってあげたかったけど、残念ながら他にも人がいるので入れなかった。宿に泊まっているのはウチらだけではなかったが、ほとんど貸し切り状態。で、夜へ。

　　たらちゃん他数名の協力により、クリスマスケーキが作られた。ローソクの火を消してメインイベント、クリパのはじまり。「メリークリスマ～ス！」。ケーキうまくできてて、おいしかった。クリパと言えばプレゼント交換。今年も奇々怪々なプレゼントの連発か。と、思いきや、なぜかまともなプレゼントばかり。いったいどうした？！みんな何があったんだ？！いいな～欲しいな～ってものばかり。支部長の聴診器が一番ギャグか。さすが支部長。私は川部の「トトロのアイピロー」をゲット。うれし～。で、私のは高木の手に。大切に使って下さいって、ああー、飲み会の最中に渋谷につぶされたっけ。ぐはっ。やはりイスではなくテーブルだったらしい。残ったリンゴのガラス板だけでも適当に使って下さい。

　　飲み会のときは、みんなそれぞれに何かしてたみたい。隣の部屋での高木、岡田、たらちゃんの密談は何だったんだ？たらちゃんを取り合っての話し合いらしいが。ちらっとのぞいたら感じ悪くガン飛ばされた。夜の９時ぐらいから続いて、３時頃にはいつの間にやら人が減っていたという感じ。宴会をやった部屋もじつは区切れて勝手に分断。半分になったこたつ部屋で、最後に残ったのは高木、支部長、石田さん、たらちゃん、まいちんと私の６人。でもいつの間にか、たらちゃんは消え、まったりムードで飲んでいた。

　　そういえば支部長のマッサージが気持ちよかった。疲れた体に超効いた。みんなにマッサージしてくれたが、まいちんのズボン脱がせちゃダメよ。気持ちいいし、眠いし、５時過ぎてるしで、一人ひとりダウンしてゆく。布団を先に取られた私は、こたつでまいちんとラブラブで寝た。って文字だとなんか誤解を招くなあ。

　　朝食は８時ぐらい。でもみんな遅くまで起きていたらしく、ご飯を食べずに寝てる人もいた。１２月２３日、２日目の午前中は体育館でスポーツ三昧。寝不足と酒で疲れ気味の体も、ボールとゴールを見ると勝手に動き出す。バスケ、バレー、バドミントン、ドッジボールとみんな熱中。久々のバレーは手にあざが出来てしまった。バスケ、スリー・オン・スリーでは負けたが、フリースロー対決では４本連続で決めて勝利。３Ｐシュート対決では「これ入れたら勝ちでいいですか」との石井に決められて負けた。遊んでいたらあっという間に午前中が終わってしまった。なんか楽しかったな～。でも「体の節々が・・・」とか言ってるご老体もいたっけ。

　　お昼は宿から車で数分、赤谷湖近くの岡村うどん店。名物恵仙平うどんとなっていたが、旅行ガイドに載っていたのだから有名なはず。地図が間違っていて、見つからずに困った。味は普通においしかった。

　　宿での作戦会議の結果、みんなそろってロックハート城に行くことになった。猿ヶ京の日本一のバンジージャンプは冬季休業。かわりにここでバンジージャンプ。値段と高さが低くなったせいか、せっかくだからとやる人も増えた。高さはパラならファイナルターンを切る程度の高さ。でも風は強いし、山の上だしで、結構高く感じたか。「女の子は最初か最後でお願いします」と言われ、一番手にたらちゃんが名乗りを上げた。おかげで一番最後まで待たされ寒かった。バンジー台に上る前に向こうで中西がロケットバンジー。中西らしいジャンプで、なんかうけた。

　　「それでは参ります。３，２，１、バンジー！」。たらちゃんは何の躊躇もなく飛んだ。びよーんびよーんとゴムを伸び縮みさせて笑顔をふりまく。みんな次々に飛ぶ。誰か、ちょっとぐらい怖がってもいいのに残念。遠藤のビビリに期待したが、普通に飛べてしまった。最後、私の番。何か叫ばなくては。「やすこ～！」はここにいないしなあ。「たらちゃ～ん！」は敵を増やすか。「まいち～ん！」はみんなの予想どおり？う～ん、なんて叫ぼう～、とか思ってる間に３，２，１、バンジー！やべっ叫び損なった・・・。一瞬で終わってしまった。もっと落ちたかった。飛んだ人はみんな満足したっぽい。何か叫ぶべきだったか。下では誰の名前を口にするか賭けていたとか。やすこに２票、まいちんに３票。先に言ってくれればもっと早めに考えといたのに。

　　バンジージャンプの後はロックハート城を見てまわった。城壁の塔にある、二人で鳴らすと結ばれるという鐘をたらちゃんと鳴らした。もしかして結ばれたり♪ここの城は結婚式にも使うらしくて、塔内には至る所にネームプレートが張り付けてあった。ロマンチックなお話で。カップルにはきっといい感じのお城なんでしょうねえ。

　　この城を出る頃にはもう暗くなり始めていた。駐車場では誰かが豪快に雪で滑ってこけていた。杉山さんか岡田だったと思う。あ～これでクリパのイベントは終了。楽しかったなあ。帰りのソアラは支部長のドライブ。高速の入口で券に手が届かなかったり、トイレが我慢できなくていきなりSAに入ったり。高坂SAで最後は全員集合。今回とてもがんばってクリパを進めてくれたたらちゃんを囲んで一本締め。おつかれさまでした。

　　ここからはまいちんのドライブ。危うくまたもやカギを忘れそうになるあたりはさすが。まいちんの家に寄って、馬場へ着くと、バンと高木と河原を残してすでにみんな帰っていた。４，５年生は最後のクリパを楽しんでもらえたでしょうか？一部また来年もという人もいますが。幹部陣はおつかれさまです。自分たちも楽しめたかな。特にたらちゃんはひとり仕事を頑張っていたように思われますが。ご苦労さま♪

　　帰りの車内に流れる歌に聴き入る。「今宵涙こらえて奏でる愛のSerenade～今も忘れない恋の歌～♪」。みんな、明日は何してるのかな。一日早いけど、言わずにはいられない。だってクリパだし。早稲田ハングのみんなに、メリークリスマス！！