新歓合宿、とにかく飛ばす

〜2001年 サークル旅行記 信濃平編3〜


  去年の新歓合宿から一転、新入生から主催者側になってしまった。人数の少なさと仕事の多さで、合宿の全貌は把握できなかった。ゆえに面白いことの見落としもあっただろうし、何よりおちがつけられなかった。先に言い訳してから、書き始めます。登場人物少なめです。新入生の名前を載せる許可はもらわなかったので。では、どうぞ。

  やはり問題となったのは車。信濃平と車の相性はかなりわるい。何もないこと祈りつつ行こうと話していたら、またもや行く前にトラブル発生。まあ今回は早めにトラブルが発生してくれたので、合宿には修理が間に合ったが・・・。

  5月12,13日の土日と言いつつも金曜夜出はいつものこと。「11日22時に馬場集合」と、みんなには伝えたが、実は車に乗れる人数の都合で、いろいろあり、遠藤のバイトあがり待ち。23時半くらいまで待ったかな。初日から行く人は7人。その中で新入生は2人。早くから来て2時間近く待つことになってしまった新入生には缶ビールをあげてごまかす。待ち時間には行く前から飲み屋に行ってしまった奴らもいた。ドライバーは悲しき運命。飲むわけにはいかない。合宿前はただでさえテンションが高いのに、すでにアルコールが入り、やっと出発となったときには異常な盛り上がりをみせた。あいすけはすでに酔い「気持ち悪い」とかぬかしていた。

  練馬から関越自動車道へ。ここ1年でいったい何回関越を使ったことか。バンは大量に人と荷物を載せて懸命に爆走。速くないけど爆走。上里SAでひとまず休憩。いつものパターンだが、このSAが工事中でしょぼくなっていた。出発が遅かったので、休憩もほどほどに先を急ぐ。ここから毎回誰かしら道を間違える脅威の分岐点へと向かう。普通なら間違えないのだが、普通じゃないから心配。と思っていたが、バン1台だし、運転は私。そりゃあ間違えないさ。でも明日来る2台が心配だったりする。山越えの上信越自動車道はワセバンにはきつかった。場所によっては65キロまでスピードがおちた。もちろんあれば登坂車線を利用。小布施PAで休憩、高速おりてすぐのセブンイレブンで買物といういつものパターンで信濃平へ。

  今回の宿は小林荘。泉荘のちょっと手前と言われたとおりすぐに見つかった。着いたのは12日の4時ごろ。宿に入って困ったのが、どこの部屋を使っていいかということ。そしたら宿のおじいさんが登場。起こしてしまったのか、起きていたのかは不明だが、「その辺の部屋、使っていいです」とのこと。ほとんど仮眠みたいなものなので、適当に部屋に分かれてすぐに就寝。それにしても去年の新歓合宿の宿「シュプール」や「泉荘」に構造が似ている。この辺の民宿はどこもこういう構造なのか。

  寝たか寝ないか気がついたら6時半。こちらの都合に合わせてくれて、7時には朝食。当たり前だが、みんな起きてくるのが遅かった。7時半、泉荘にいる大森さんのもとへ。まずは入山チェックと機体を取りにショップへ。車と相性のわるい信濃平。運転は高木。道を間違え切り返すと、ガクッ!田んぼに落ちた・・・。みんな目が覚めた。ぞろぞろと車を降り、後ろから押す。初運転初坂道発進という状況でドライバーは似内。気合い!脱出成功。よかった。

  ランディングに数人残し、いよいよ山へ。上の方はまだ雪が残っており、途中には通行止めの看板もあった。おいしい湧き水をゲットしてテイクオフへ。眺めは最高。風も良し。行けそうな雰囲気。そしてタンデムフライトが始まった。タンデムをしてくださったのは大森さん。この世界ではたいていの人は知っているくらいの大物。タンデムの難しさは想像を絶するが、早稲田ハングのために毎年新入生を飛ばしてくれている。タンデムが始まってからは、私はランディングとテイクオフをひたすら往復。車が1台しかないのとドライバーがいないのとで大忙し。山から下りるのは飛ぶ方が早く、下に着いては登るの繰り返し。お昼まではあっという間だった。

  高木が戻ってくるのを待って、後片付け、そして温泉へ。近めのところで、戸狩温泉あかつきの湯なる場所に行った。宿から車で10分弱、着くとOBも来ていた。回数券で1人分風呂代無料。これを賭けて7人でじゃんけん。勝者は新入生の中西君。最後まで残るもあいすけ敗れる。新歓だからよかった。温泉はいいとこだった。露天風呂もあってなかなかいい感じ。ただ外から丸見えなのは問題あり?

  温泉に満足しつつ、日に焼けた肌を目にする。夕食前にみんなで飲み会の買いだし。近道するはずが予想どおり道に迷う。この時間ロスもあって19時の夕食には見事遅れた。12日土曜昼出の9人が夕食には間に合うように到着。無事着くか心配だったが、さすがに4年生の貫禄か、杉山さんの先導により、正しい道で来られたらしい。宿の人がこちらの帰りと到着を待っていてくれたのはありがたかった。20時半から宴会を予定していたが、夕飯が終わったのが20時半くらい。満腹でどうしましょ、というなか飲み会の用意。21時には飲み始めた。遅れてOBの大森さんと岩崎さんが登場。計18名で夜の宴が始まる。早稲田ハングらしからぬテンションでおおいに盛り上がった。夜遅くっていうか、ほとんど朝まで宴が続いた。

  13日日曜日は5時にタンデムスタート。早い人は4時半起き。新入生全員をとにかく飛ばすという大森さんの気合い。現役がこれに応えないわけにはいかない。昨日と違ってドライバーも人もいっぱいいるので、少しはラクか。しかし新入生はあまりの朝早さに、寝ぼけているうちにフライトが終わってしまうのではないかとちょっと心配。でも多分、空飛んでる感動の方が勝るとは思うが。信濃平の朝の空はきれいだった。上空に上がると日本海まで見えて最高とのこと。早くここで飛べるようになりたい。宿で寝ている連中をほっといて、山の上と下を行ったり来たり。残り5人の新入生全員をタンデムで飛ばすために、みんながんばっていた。特に大森さんは午前のみでタンデム5本をこなし、OBの偉大さを見せつけた。しかし、合宿に良くあるパターンで前夜の飲みと睡眠不足でみんなダウン気味。昼過ぎまではところどころに人が転がっていた。
  無事にタンデムフライトが終了。新入生7人プラス似内の8人がタンデムを楽しんだ。私もハングのタンデムで飛んでみたかった。ランディングでお昼を食べ、宿に戻ると、どこかの中学生が餅つきと田んぼの田植え体験をやっていた。みんなでお餅を欲しそうに眺めていると、とっても良い子たちの中学生はつきたてのお餅をわけてくれた。おいしかった。みんながこんなことをしている間に、私は宿のおじさんとお金のお話。人情味溢れるおじさんとおばさんは「また来てくださいね」とほのぼのトーク。そして小林荘を出発した。

  せっかく長野まで来たんだから温泉くらい入らねば。初日からいた人は2度目になったが、昨日行った戸狩温泉あかつきの湯を訪れた。回数券による無料1名分を賭けて今日もじゃんけん。勝ったのは新入生の・・・誰だっけ?あいすけ、最後まで残るもまたも敗れる。温泉に浸かると眠くなってきた。疲れと寝不足でやばい。まだ帰りの長い道のりが待っているというのに・・・。

  ドライバーはいつものことだが大変だった。私は東部湯の丸高坂SAまで杉山カー、スターレットを運転。最初から最後まで1人で運転しなきゃならなかった岡田が一番大変だったか。東部湯の丸SAではみんな、お土産のお買い物♪足尾のみんなに何買ってこう♪やすこちゃんには何にしよう♪気分はるんるん、でもからだはぐったり。眠っ。次の休憩は高坂SAってことにして出発。ワセバンの運転はたらちゃん。みんな爆睡するなか爆走してくれた。寝ているみんなにきれていたのか、そのスピードはなかなかに・・・。気がついたら高坂SAに着いていた。時間が時間なのでここで夕食。豚汁定食がおいしかった。ここからは渋滞が予想されたが、めずらしくスムーズに進み、馬場に着いたのは10時くらい。日曜夜に馬場のロータリーに響く一本締め。しかし、これも千葉まで帰らねばならない杉山さんと岡田にとっては、あとひとがんばりの気合いを入れる一本締めか。

  無事に終わってなにより。でも新入生的には問題なさ過ぎて、インパクトに欠けたかな。とりあえずはおつかれさまでした。さて、この新入生のうち、何人がちゃんと残ってくれるのだろうか?どんなかたちでもいいから飛んでくれ。早稲田ハングの未来は?早稲田パラ時代の幕開けか?すべては明日の空のみぞ知る。

おしまい

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