白樺の空に散るワンメイク

〜2005年 旅の軌跡 蓼科編〜


  冬の中央道は初めて。順調かと思いきや恵那山トンネル手前で検問。雪でチェーン規制だって。めっちゃ混んでる。せっかくの夜出もこうなるとただきついだけ。雪なんて降ってないじゃん。と、トンネルを抜けるとそこは、雪だ。関東なら関越トンネル、関西なら恵那山トンネルを抜けるとってとこか。吹雪くように地面を流れる雪。相当冷えてるね。スタッドレスながらも凍ってそうな路面にびびりながら慎重に。ていうか滑ってるような・・・。深夜の雪の高速なんて初めてだ。どこかのSAで燃え尽きる。夜のうちにスキー場まで、とか思ってたのに・・・。

  2月19日。昨夜SAに停まっていた板を積んだ車は全部消えていた。すでに出発したらしい。出遅れた。さらに朝から渋滞。やっぱチェーン規制が続いてた。う〜む、東京組も渋滞にハマりそうだな。現地集合っていったい何時頃に会えるんだか・・・。高速から見えるのは雪景色。左右に遠くには南・中央アルプスが白くそびえる。でも正面、八ヶ岳方面はどんより曇りだ。テンションいまいち上がらず。みんなぁ、早く来て。

  街を抜け、ビーナスラインを山へと向かう。蓼科高原に入ると、辺りは雪だらけ。冬枯れの森のなかに点在するホテルや別荘。リゾート地って感じだ。スキー場、白樺2in1の看板が見えてきた。駐車場は、空き多し。すいてそうだ。みんなはまだ高速で、チェーンと格闘中とのこと。お先〜。

まだ他の人もどこかで渋滞中?リフトは待たず。係員も居ず。ホントにすいてる。ガラガラだ。早速、滑る。周りに人がいない。快適。でもリフトの注目をめっちゃ浴びてる気がする。誰もいなきゃ、みんなの視線が自然と集まるよなあ。って何でもないとこでこけるし。かわいく転んでる女の子見てたら、バランスを崩してしまった・・・。ウェアで5割増し?!何でもないです。

  スキー場を探検。まずは頂上。視界がわるい。天気はいまいち。で、何?このいきなりの急斜面は?!逃げる。けど、つい行ってしまう。まあ何とか滑れるなあ、ってくらい。こっそり慣らす。リフト一本で上まで行けちゃう?高低差はないね。でも高原っていうくらいだから標高は高い。寒いかも。ていうか一人でいるのが寒いかも。

  飽きるくらいに闇練。疲れた頃に、ナビに導かれて援軍到着。待ってました。腹も減ってます。あっこ、さかわん、初めましてのみっちー。う〜む、変わった寄せ集めだ♪さ、まずは飯ね☆

  おしるこをすすりながら、道中の熱き戦いを聞く。スタッドレスにチェーン付けようと格闘して、駆動輪間違えて、さらにはチェーン不要で、などなど、ここに来るまでにいろいろネタを作ってきたらしい。

  さてさて、早速滑りましょうか。みっちーに持ってきた板を貸す。ぴったり?大人しそうな雰囲気を漂わせつつ、実はガンガン行くタイプらしい(あとで発覚)。滑れなかったらどうしようくらいに思っていたが、普通にうまかった。さかわんはスキー、腕前は言うまでもなく。あっこも滑れるようなので、上へ。標高とともに上がるテンション。いいね〜。

  なんだかんだ言いつつも滑れちゃうから心配無用。ってことにして、ガンガン行く。みっちー、ジャンプ台まで「行っちゃう?」ってな勢いだから、さかわんも私も軽く「おう」と返事をしてしまった。ていうかジャンプ台の向こうが見えないんですけど。でも、女の子の前ではつい調子に乗ってしまう単純な男ども。雪山にワンメイク描くチャンス!みんなの見てる(ホントに見てたかは不明)前で、気持ちだけはかっこよく、でも弱気にジャンプ!急なジャンプ台だからどうしようもなく勝手に飛ばされた感じ。ごまかしつつ何とか着地?みたいな。続いてみっちー。「初めて」とか言いつつ跳んだよ。やるな〜。でも着地は△$◆%○。ゴーグル破損。雪にまみれて、かわいらしく、撃沈。やる気満々のさかわん、勢いつけて行った〜!うおっ決まった!そして空中分解?!エアだけなら、見事。初ジャンプ台の3人、とりあえず、満足♪その間、迂回コースのあっこ迷走。

  フライヤー心をくすぐるエア。飛び出す瞬間の気持ち良さにハマった二人は2度目(やめときゃいいのに・・・)のジャンプに!イメージは360のバックフリップ。みっちーのカメラも意識して(これが原因?)飛び出す、いや、飛び出ちゃった、みたいな。やばい!と思う間もなく、地面と空が変な位置に見える。何がどうなったかもわからずに、飛び散る星・・・。ワンメイクどころじゃなかった。いろんなとこを強打。もうしません。

  午後だけで、たっぷり楽しんだ。リフトが短いせいで休む時間が少ないんだよね。のんびりすればいいのにって?だってゲレンデを前にしたら、体が勝手に滑りに行ってしまう。おかげで最後の方はぼろぼろに転んでた。疲れよりも、明らかに昨夜の睡眠不足がだめだな。前日、研究室泊まりのさかわんも、埼玉の奥地発のあっこも同じか?

  スキー場から宿までは車で10分くらい?地図のバカ。縮尺も載ってない適当な案内図。大人しくレンタカーのナビに頼ればよかった。だって、すぐ近くだと思ったから、どの道でもいいじゃんって思ったんだよ・・・。ちょっと遠回りして、本日の宿、ペンション、スノーバードに到着。あ、5人って言ったままだった。そうホントはもう一人来るはずだったんだよね。でも女の子3人そろったら、さわかんと私は勢いに押されてしまいそうな気がする・・・。OLの力、おそるべし(何が?!)。

  外は雨?そんなに寒くないのか?部屋は床暖房。濡れたもの乾かすために床に放って置く(違う?)。女の子部屋は天窓まであって、天井がやたら高い。いい感じ?ベッドに横になるとそのまま寝てしまいそう。でも、夕飯!コースでのんびり出てきた。しかも一人分多くね。美味。がっつり出てくる鍋、みたいなのと違ってちょっと大人な雰囲気、みたいな。

  近所を散歩。ペンション村の中にあって、静まり返ってる。雪に変わんないかなあ。近くのホテルに進入。侵入者は追い返された。パフェを食べるつもりが、レストランは宿泊者が食事中だそうだ。自分らの宿で食後のティータイムにする。高原の牛乳、普通のホットミルク?UNOをやりつつ、紅茶をすする。このまったり感が好き。

  お風呂は貸切。じゃ、みんなで入ろうか♪ちょうど空いていたので、着替えを取ってくると、なんと先客?!先を越されたか。仕方ないので狭いほうのお風呂に入る。冷えた体にお湯が染みわたる。いや別に冷えてないけど、気持ちよかった。噴出すお湯の勢いがやたらと強かった。部屋に戻るとさかわん不在。他の客に先を越されないようにと、あっこたちが「入浴中」の札に換えといたとのこと。が〜ん。先客がいたわけではなかったのか。開けて確認しようにも、知らない女の子だったらまずい(でも、らっきー)と思ってドアは開けなかったんだよねー。さかわんが独り占めか。残念!

  眠い。普通に睡眠不足だ・・・。ごめ〜ん、0時過ぎる頃にはもうダウンしてたような。覚えているのは、みっちーはおやつが無いとダメらしいってことくらい。おやすみ〜。

  朝まで爆睡。「朝よ、あなた」の声で起きたような起きてないような。窓全開にされ、ひんやりとした空気に起こされる。ぼへーっとしつつ、気がつけばスキー場。いい天気だ。今日は混んでる。リフト待ちの行列ができてるし・・・。女の子二人は今日は軽めに滑って温泉行くんだって。さかわんと二人で修行だな。

  頂上付近からの眺めは最高。八ヶ岳、霧ヶ峰、蓼科山、遠くには南北アルプス。岳人にはうれしい景色だ。一面に広がる冬枯れの木々が気に入った。リフト降りたちょっと先に頂上らしき立て札があった。が、ボードでそこまでは行けず。雪山を制した気分を味わいたかった。暖かい日差しを受けつつ、滑り慣れてガンガン行く。そしてはぐれる。あっこはペンギン村に迷い込んでいたようだ。

  ペンギン村となりのレストハウスで昼飯。腹を満たして、あっこ&みっちーは温泉を味わいに去っていった。残された二人はジャンプ台に未練を残しつつも、身の危険を感じて、これ以上のジャンプはやめておく。ボードでコブにハマリ、逃げつつ、上村愛子気分でモーグルバーンに散るさかわんを見届ける。

  メールで「温泉、混浴だよ〜」だって?!先に言ってくれれば一緒に行ったのにぃ。最後、頂上から一気に滑りながら、もう一回くらい行きたいなあと思いつつ、終了。二日間で、そこそこ滑ったような、まだまだ滑り足りないような。社会人的には週末を満喫したほうでしょ。

  湯あがりの二人を迎えに行く途中、池の平ホテルの玄関前に進入し、もう一泊しそうになる。すでに温泉を味わい、後はおやつを食べるだけのあっことみっちー。お土産を物色し、アイスを片手に東京組とはここでバイバイ。蓼科高原に別れを告げる。3人を見送りつつ、私も帰路に。スキー場が名残惜しい3人は途中の駐車場で方向転換していた。混みまくりのビーナスライン。雪景色にさらば。

  諏訪湖畔のSAで、さっきまでいた蓼科高原を眺める。夕日に染まりだす雪山に、旅の終わりを思ってぼんやりする。まだ先は長いんだけどね。初めてでいきなり来てくれたみっちー、ありがとー。東京組のまとめ役、あっこ、おつかれ。OL二人に囲まれて、さかわん、いいな〜。こんな感じで、おしまい。最後に明日からの一週間は・・・首、背中、足腰、お尻、みんなそれぞれに湿布貼って、筋肉痛な日々になりそうです。また行こうね♪

おしまい

inserted by FC2 system