’07 ロングライド琵琶湖一周184km

〜ツール・ド・あいち・2007 第2ステージ〜

LOVE・WING うっちゃん

5月20日

  ツール・ド・あいち第2戦、160余名がエントリー。のはずだが、遅刻か天候不良でキャンセルか、ちょっと参加が少なそう。天気予報は曇りのち晴れ。早く晴れて暖かくなってくれないかなあ。スタート2分前、隊列の後方に並ぼうと向かったとたんに、パンって号砲。「え〜?!」、大会本部の時計では7時ちょうど。出だしで渋滞している間に何とか集団の最後尾に追いついた。同じような人が数人。「行ってらっしゃいっ!」、のんびりと送り出された。長丁場をにらんで控えめの後方と、距離に関係なく突っ込む先頭集団。あっという間に縦長の列になった。すぐに琵琶湖畔の道路に出て景色を楽しみながら、と行きたいところだが、寒いっ。しかも風も強い。この風が後半少しでも追い風になることを期待して、琵琶湖一周、時計と反対周りに184kmのツールが始まった。

  琵琶湖北部の天気は不安定。スタートから10分で雨がぱらつきだす。早々にウインドジャケット着用。多くの人は濡れながら走るつもりらしい。前を走れば風をもろに受け、後ろを走ればとび散る水がうざい。雨は最悪だ。早朝で交通量が少ないのが唯一の救い。序盤、最初の見せ場は峠道。分岐を間違えて敦賀方面に向かってしまった人たちは悲惨だな。信号で引っかからなかったら、私も間違えてたかも。さあ今日一つ目の山岳ポイントを取りに行こうか。別の道から来た集団がタイミング良く前に現れるも、一緒に走ってたおっさんは「山苦手だから先に行って」とあっさり譲られる。前の集団も遅い。ので、ここは仕掛けてみる。自分でも驚くほどの登りっぷり。このレベルなら十分通用するな。もっとも登りきって平らになったとたんに追いつかれたけどね。一瞬だけ集団の先頭を引いてみた。

  琵琶湖畔に沿うように分岐が続く。二つ目の峠、かと思いきや二手に分かれる集団。私は少数派の右へ。「あ〜あこっちに来ちゃったか」って、「こっちは旧道で峠、向こうはトンネル」、「向こうの方がラクだよ」。マジっすか。なら何でこっちに?「トンネルは怖いから」とさ。まあいいや、どうせならみんなと違うコースを楽しもうか。それにしてもこいつら、余裕のクライムだな。雨の峠道、下りがとっても怖いんですが・・・。

   合流地点で再び、別の集団と合流。「どこから?!」と不思議そうだが、ツール・ド・あいち、走れる場所・好きな道が人それぞれのコースですから♪でも明らかにトンネル組は先に行ったっぽい。余計な峠を越える体力は無い。次の分岐はおとなしくトンネルへ。ほとんどの人が今度はトンネルに突入。雨を避けられるトンネル内は走りやすい。チャリジャージのみの人たち、びしょ濡れで寒そうだ。

  スタートから50kmほどで山間部をクリア。長い下りで琵琶湖畔へと向かう。雨の下りでみんなスピードは控えめだが、それでも50キロオーバー。感覚が変だぞ。再び琵琶湖畔に戻り、朝9時過ぎ。日曜早朝の散歩をする人々と釣り客を横目に、フラットな道を走る。雨が弱まってきたこともあり、ペースは一気にあがり、40キロ弱で巡行。まだあと130kmはあるんだけど、このペースで行く気?!

  反対車線を大勢のサイクリストがすれ違う。ショップの練習会かツーリングか。この時間帯、琵琶湖北側の湖畔は自転車だらけになっていた。集団の後方に付いて、そのまま道の駅へ?!だまされた!いつの間にか付いてた集団がツール・ド・あいちじゃなく、別のサイクリンググループに変わってた・・・。元の道に戻るも前後とも離れている。後方からの追い上げを待って、ウインドジャケット脱ぎつつ、のんびり走行。おやつ休憩していた人と合流し、なんとか孤立は免れた。余分な峠を共にした少数派が後方から追いついてきた。こんなに差が出来てたのか。

  65km地点で、雨から逃げるようにコンビニ休憩。前を行く集団も雨宿り。この隙に前に出る人もいれば、一緒に休む人もいる。わずか5分足らずで30人ほどが通過。何だかんだ言って、そこそこいい位置を走っていたらしい。やたらといい脚をしたお兄さん、プロの競輪選手だって。おいおいそんな人まで出てるのか?!短距離だけかと思いきや、鍛え上げたられた肉体は自転車に乗れば距離を問わず。リスタート後10分も走らないうちに、「そろそろ行ってもいいかなあ?」とか言って、あっという間に見えなくなった。やっぱすげえ。

  80km越えてみんなペースが崩れてきた。集団走行もまばらに、縦長の広がる。そして運命の分岐が85km地点。琵琶湖大橋を渡るショートコースか、フルに一周となるロングコースか。それぞれで順位が付くため、ここの選択で順位の対象が変わってくる。分岐の交差点でおやつを食べながら様子見。ここまでの悪天候による体力の消耗っぷりに、ショートコースを行く人が多いようだ。

   どうせ走るなら長い距離でしょ。そう思う人たちがロングコースへと進む。この時間になって天気予報どおりに晴れてきた。ここまでの半周とは違い、もろに街中を走行。信号が邪魔なのと、単独で走るチャリウェアが無駄に目立つ以外は快適なサイクリング。自衛隊のどこかの駐屯地で公開演習の時間と重なり、低空飛行のヘリにビビりつつも、柵の外からしばらく見学してみたり。

  琵琶湖の南端、近江大橋の分岐でどちらの道を行くか6車線道路の交差点で挙動不審に迷う。あまりに目立つ立ち往生っぷりが恥ずかしい。が、そこは自転車マン。堂々と信号待ちの先頭に停めなおし、何事もなかったかのように振舞う。そこへ救いの手となる、後続4台が登場。久々の仲間だ。が、わずか数分の同行だった。先頭を引いて、ここで曲がればいいんだよね?と後ろを見ると、いつの間にやら誰も居なくなってる!?道、間違ってるなら教えてくれ。ここからは完全に孤立、延々と続く迷走が始まった。

  何とか道に戻ろうとするも土地勘のない場所でのショートカットは深みにハマるだけ。かわいい子を選んで道を尋ねるも、私の行き先を告げても「全然知らない」ってさ。「草津ならあっちになるんですけど〜」って群馬じゃないのか?!「四日市なら向こうです」、いや車置いて家に帰るわけにはいかないんで。ていうか、何でみんな道知らないの〜?!遠回りでも琵琶湖畔に戻りたいのに、もはや琵琶湖がどっちだかもわからず。メーターは130kmを越えているものの、距離的には余計なとこを走ってるような・・・。

  二度目のコンビニではのんびりおやつ。手持ちのウィダーもカロリーメイトも食べ尽くす。数字の上では全体の3分の2を越えたはずだが、ゴールまで無事に辿りつけるのか不安だ。通常のコースに戻れないままひたすらゴール方向へと進む。ホントに誰も見かけなくなって孤独なツールだ。強風の中、単独走行、どMな感じのトレーニング。そんなラスト50km。きつい。

  彦根手前、湖畔の道路で久々にサイクリストに遭遇。景色を撮ろうと止まりかけて、強風にあおられて立ちごけ。その横を何事もなかったかのように抜いていきやがった。ゴールは湖畔の向こうに見えてきたし、あと10kmも無いし、最後くらいは気持ちよくペースを上げていく。抜かれた1台を最後に抜き返し、浜公園駐車場のゴールへと一人でフィニッシュ。写真を撮りながらのゴールに「余裕だな〜」、いや余裕じゃないです。体の芯まで疲れました。

  16時3分、ロングコース、56番目でゴール。サインをしている間に4,5人の集団が次々とフィニッシュする。5分と離れない後方にはこれだけ多くの選手がいたのか。ホントにタイミングが悪かったらしい。ほとんどがショートコースの人だ。結果は後日。コンディション的にもハードなツールで、、一日の走行距離は過去最高の184km+α?スタッフの人たちに感謝しつつ、「じゃあ、また次のツールで」と。今さらのように晴れ渡る青い空と風に波立つ琵琶湖。やっぱり日本一の湖はでかかった。

<記録>
タイム:9時間03分
(走行時間:7時間39分)
順位:56番目フィニッシュ/ロングコース?人中

おしまい

inserted by FC2 system