第14回 武尊牧場ヒルクライム

〜最大勾配22%の激坂〜

LOVE・WING うっちゃん

7月1日

  群馬で開催の自転車レース、武尊(ほたか)牧場ヒルクライムに夫婦で参加、 武尊高原の入口から武尊牧場キャンプ場までの全長9km、標高差630m、最大勾配22%の激坂を走ってきた。

  今回は主催者の依頼で、まかさのカメラ搭載での出走。招待選手の村山さん(ヒルクライム界のキング)とともに、レースの様子を撮影するという、いつもとは違う楽しみも味わった。

  レースは20秒間隔で出走する個人タイムトライアル。見た目の着順で結果がわからないだけに終わるまでドキドキ。ただ今回は一年に一度もひかない風邪のせいで体調不良。強行出走したものの、いまいち精彩を欠く走りとなってしまった。

  10時に始まったタイムトライアルは、16番手でスタート。出走待ちの大勢に見守られる中でのスタートは注目を浴びて気持ちいい。序盤のフラット区間や緩い上りをアウターで飛ばし、そこそこいいペースで走る15番に2kmくらいで追いついた。このまま抜き去って終わりかと思いきや、彼は目が覚めたのか、キレのあるいい走りに変わった。

  まさかの抜き返しに、二人で先頭交代を展開。ルールにドラフティング禁止とはなってなかったものの、そこは紳士のスポーツ。タイムトライアルだし、カメラも付けているので、あまり目立つことはやらず。それでも二人で2kmくらいは稼いだと思う。本格的な上りが始まったところで先頭に立てず、じわじわと離されてしまった。

  ちょっと落ち着いて、振り返ると追い上げてくる人を発見。1分遅れで出てきた19番だった。しばらく追いすがるも走力に明らかな差があり、何もできず。順調に差は広がっていった。5km地点、開会式会場をちょうど15分で通過。観客が少し居たので、カメラに映すためコースを外れてサービス。応援に手を振って応え、実況とともにいい絵が撮れていることを期待。

  5kmの通過まではわるくなかったが、ここまでの消耗が激しかった。特に上半身の疲労が激しく、残り4kmのスキー場区間に入ってからはスピードは落ちるばかり。それはみんなも同じで、次々に先発のバテた人たちを抜いていく。それでもさっきまで先頭交代していた15番と、抜かれた19番の後ろ姿は遠のくばかり。せめてものカメラサービスで抜く若者たちに檄を飛ばす。

  残り2kmになってからはもうどうしようもなく。激坂を前に万全の体調で無ければ、なすすべもなし。ぎりぎり10キロ出てるかどうかの、クライマーとは思えない失速っぷりを披露してしまった。

  残り1kmではもう限界。脚に余力はあるのに、呼吸が追いつかず、力が入らない。苦し紛れのダンシングで前を追うも、最後の激坂を前に完全に力を使いきってしまった。加えてまさかのスリップで落車寸前。足をついてしまったらもう乗り出せない。

  一番の激坂を警戒するあまり、その前でミスった。前日の試走でも砂利で滑ってたのに、こればかりはよほど注意してなければしょうがない。一定の回転で走れていれば空転するなんてことはないんだろうけど・・・。乗り出せそうな部分まで自転車を押してダッシュ。

  最後の激坂、最大勾配22%には何とか乗りなおして挑む。ゴール前200m、観客も増え、大会スタッフも名指しで応援してくれる。この状況で足をつくわけにはいかず。情けない走りながらも、意地で坂をねじ伏せる。そのまま惰性でゴール。何とかゴールしましたって感じの絵になってしまった。

  結果、年代別5位まで16秒差の7位。スリップしなきゃ入賞か。4月のレースで先着している人にも今回は負けているので、本調子なら年別2、3位くらいに食いこめた可能性もあった。というちょっと悔やまれるレースになってしまった。風邪気味では長時間高負荷はやはり無理がある。同カテゴリーでは絡んだ二人、15番が2位、19番が1位。ともに一緒に走れていれば表彰台が手に届いたか。

  搭載したカメラにはいい絵が撮れているはず。抜きつ抜かれつの展開に落車など。ゴール後の余韻も何も無く、早々に後続の応援に激坂へ戻る。勾配22%を前に止まって息を整える人、降りて自転車を押す人、挑んで落車する人など、この激坂は見せ場を作ってくれる。そこへ最後尾スタートの招待選手、村山さんが姿を見せる。さすがにスピードは落ちたが、それでも淡々と上ってしまい、キングの強さの片鱗を見せつけていた。

  ゴール地点から見渡す景色の下にピンクの姿を発見。どうやら後続の女子は来てないようだ。他の人よりも勢いは勝っており、日頃の練習の成果を十二分に発揮といったところか。激坂前の坂で降りて自転車を押したのはご愛嬌。激坂もそのまま押して、最後に一人かわしていった。

  女子は、カズエが圧勝。今シーズン2度目の優勝で、副賞に地元野菜詰め合わせ一箱をゲットした。こじんまりした大会だったけれど、その分、選手同士の距離も近く、楽しい時間が過ごせた。何千人も参加するイベントも盛り上がるが、100名足らずの小さい大会もいいものだ。女子の部で優勝してしまったので、また来年も参加しなきゃかな。激坂はもう十分味わったけど、今回は実力を発揮できたとは言いがたく。納得のできるヒルクライムのために、また来ることになるような気がする。レース後にゴール地点で食べるランチもわるくなかったことを付け加えておこう。

<記録>
総合(カテゴリー別) タイム
 うっちゃん 23位(ロード男子30〜39歳クラス7位) 37:24
 かずえ 47位(ロード女子1位) 44:45

おしまい

inserted by FC2 system