スペシャライズド・デイズ

〜サイクリストに贈られた最高の2日間〜

LOVE・WING うっちゃん

  白馬で過ごす、サイクリストたちの週末。スペシャライズドデイズ、全てのサイクリストに贈る最高の2日間。メイン会場は白馬47スキー場。東京方面からふくちゃん、ふじ、ウチらと、長野県内からうらっしーの合計5人。土曜日にヒルクライム、日曜日にロングライドと、天候の不安定な白馬をたっぷりと楽しんできた。

7月22日

  スペシャライズドデイズ初日、 栂池高原スキー場で雨の中のヒルクライム。距離11.7km、標高差875m、きつめのコースだ。道幅が狭いため、カテゴリー順に30人くらいずつのウェーブスタート。うらっしーが先にスタート、その10分後くらいに、ふくちゃん、ふじと一緒の組で私がスタート、かずえはさらにその10分後くらいのスタートになった。

  スタート前、控え目に後ろに下がった二人に対して、こんな機会はめったいにないからと、私は最前列へ。坂道のスタート直後に、雨でいきなり滑って焦るが、とりあえず先頭集団に付けた。この組がたまたまそうなのか、飛び出す人は少なく、先頭集団は5人、内1人はフラットバーで、淡々と登り始めた。睡眠不足のわりには脚はよく動いて、先頭のペースでも無理なく走れている。1kmほどでフラットバーが「じゃ、この辺で」と言って下がってしまい、他4人、びっくり。あのまま付いて来れるとは思ってなかったが、あっさり後退、消え去った。

  4人とも話せるくらいの余裕を持ったペースは2kmまで。先頭が様子見はおしまいとばかりにペースを上げて、4人はあっという間に縦一列に。それぞれが全開になり、徐々に差が広がっていった。トップは走力が明らかに違ったので見送るも、2番手にはびた付き。きついがとにかく、行けるところまで食らいつく。安定したペダリングで今日はいいかも。なんて思ってたらケイデンスの表示が「平均」になってただけ。この勾配でそんな一定に保ててるわけがない。それでも7km過ぎくらいまでは粘った。コース上のデコボコでバランスを崩したのをきっかけに離されてしまったが、唯一追い上げてきた選手に再び付いて10kmまで粘りなおす。この選手、前のウェーブの人だったので、トラブルか何かだったようだ。

  10kmを過ぎて、少し緩い部分にかかるが、ここでペースが上がらず。ラスト1.5kmからが大きく失速してしまった。今思えば、中盤に付いた選手に何が何でも食らいついて行くべきだった。同組1着はこの人。最初にペースを上げた人もこの人にかわされていて、カテゴリー全体では4位に入っていた。食らいつけば上位に入れていたわけだ。失速してからは見えないゴールが遠く、先行していたうらっしーの背中が見えたところでフィニッシュ。コーナーを曲がってすぐにゴールでスパートをかけ損なった。最後に出しきれなかったとはいえ、雨天の中、同組3着。総合では上位に絡めなかったが、いい走りができたので良しとしよう。

  男子をごぼう抜きにしてかずえがゴール。攻め切れてなかったがそれでも7位。4位まで70秒差なので、好調なら入賞もできたか。女子の表彰台3人はちょっと格が違ったようだ。そこまでで天候は悪化。ゴール地点は豪雨に。そのごぼう抜かれしたふくちゃん、ふじがびしょ濡れになってゴール。無事完走しただけでも褒めたいコンディション。ゴンドラの駅内に避難していたものの、下山は走るしかなく。濁流を横目に、豪雨の中、本日一番の難関はこの下山だったとさ。 

7月23日

  スペシャライズドデイズ二日目、 ロングライド80km。昨日の雨は止み、曇天にたまに晴れ間ありな一日。この日はレースでなくサイクリング。4人ずつ10秒間隔でスタートし、白馬の田園風景と山岳地帯を楽しんできた。20kmごとくらいにエイドも充実、食べ物・飲み物とも豊富な補給がありがたかった。

  スタートしてすぐに5人で合流し、昨日のへたれっぷりを挽回すべく、ふくちゃんの一本牽きが始まる。信号で止まる度に後続が合流し、13km過ぎの最初のエイドまでには大集団を形成。あっという間に着いて、もう休憩。レッドブルで翼を授かり、バナナで朝食の不足分を補給。余裕なのに休憩しまくり、後続を行かせてから再スタートした。

  次のエイドまでの20kmは山岳地帯。山に入るとみんなペースダウン。元気なウチらはガンガン抜きまくる。サイクリングとはいえ、坂を前にするとつい力が入ってしまう。頑張って付いてこようとする人もいたけど、結局全員振り切る感じで。ふくちゃんはともかく、他二人が思ったより走れることに驚く。うらっしーは登りも得意そうだ。ふじは平地の速さに比べて山は苦手か。それでもちょっと待つくらいですぐに追いつくあたり、身体能力の高さを感じさせる。自転車に慣れれば、かなり走れるようになるはず。

  集落を抜け、山間部に入るとなかなかの登り坂。これはみんな大変そうだ。が、ウチのメンバーはみんな余裕か。登りきった先からは白馬の町を一望する景色が広がっていた。曇ってなければ、北アルプスの山々がそびえる絶景だったに違いない。30km過ぎ、山の上の方のエイドで、ジャガイモとブルーベリーを食べまくる。こんなに休んでる人たちは居ない。せっかくのサイクリング、エイドも楽しまなきゃ。

  愛三の選手が出て行ったのでウチらもあとに続くが、彼らは120kmコースへ行ってしまった。雲がかかる白馬周辺の山々を見渡し、山岳地帯にさらば。80kmのコースはここから下り、再び町中へと戻っていく。ふくふく電車は絶好調。平地に入るとスピードアップ。ゆったりサイクリングからハイスピードな展開で、次々に前を吸収していく。今日は本当に一人で全部牽いてくれそうだ。

  山から次のエイドまでが予定よりも距離が長く、ついついスピードを上げてしまった。未知の距離だと言うふじや、山で走れていたうらっしー、牽きまくりのふくちゃんを、ぶーぶートレインが置き去りにする。どうせ次のエイドで合流だから、ちょっとくらいはね。で、再びエイドでのんびり休憩。全く減らないお腹は食べまくってるせいか。エイドの横、売店では朝摘みブルーベリー1パック200円で販売。さっきのエイドで食べたのは600円分くらいあったってことか。おいしいわけだ。

  たっぷり休んだ直後にまさかのエイド。まだ10分しか走ってないけど、エイドに寄らないわけにはいかない。ここではおにぎりとみそ汁。もはやランチだ。木崎湖を前に最後の休憩。お腹いっぱい、白馬の食と温かいサポートをたっぷりと味わった。

  あとはゴールに向けて走るのみ。湖畔の静かな道にはサイクリストの姿は少ない。のんびりしすぎたか。最初のエイドを横目に来た道を戻る。行く先の山々に雲がかかっているのが気になるが、それよりも手前のゴールが田園風景の向こうに見えてきた。

  ふくちゃん、一本牽き、ありがとう。うらっしー、見事なヒルクライムでした。ふじ、未知の距離っていっても余裕じゃん。かずえは男子を寄せつけない圧巻の走り。最後の平地は5人でローテしながら、終盤で見せるLOVE・WINGトレイン。チームのみんなで走れるこのトレインに、何よりも感動した。47スキー場への登りは、今日一日を思い返しながらのビクトリーロード。最後はかずえと二人、手を組みながらのゴール。ありがとう、白馬。軽く感動するゴールだった。

  所要時間は約5時間。走行3時間半、エイドでの食事・休憩1時間半。どれだけ食ったんだか。満足の笑顔でゴールする仲間を迎え、白馬とスペシャライズドと参加した全ての人々に感謝。サイクリストたちに贈られた最高の2日間、確かにそのとおりだった。また来年もみんなで参加しましょう!

おしまい

inserted by FC2 system