2012全日本10時間耐久サイクリングinつくば

〜真夏の長時間決戦、再び〜

LOVE・WING うっちゃん

8月11日

  先月の白馬を激走したメンバー、かずえ、ふじ、うらっしーとともに、自転車の耐久レース、全日本つくば10時間耐久サイクリングに参加してきた。朝の9時スタートで19時ゴールの10時間。降り注ぐ太陽とアスファルトから照り返す灼熱の暑さと夕方からの強風と雨。10時間に凝縮された耐久レースの全て。普通じゃないことは確かで、それはそれは壮絶なレースだった。

  スタートはほぼ最後尾130チーム中の119番手スタート。申し込み順では無さそうだが、カテゴリー分けでこうなってしまったので仕方ない。男女・車種混成の部は後方から。コースの両端から中央に向かって斜めに構えての一斉スタート。進路に進入したサポートが邪魔になり、スタート直後のドタバタで前に行けず、先頭集団に乗れなかったのは厳しい。何が何でも先頭集団に付けるべきだった。少人数の第二集団になってしまったのは悔やまれるとこだ。スターターをやった意味が無い。

  が、そこからの流れが左右するような上位争いを演じるわけでもないので、10時間の長丁場、とにかく好き勝手に楽しく走った。いいとこ見せたり、お隣さんと仲良くなったり。あっという間に時間は過ぎていったわけで、10時間なんて長いすぎる、と思いきや、終わってしまえば、早いものだ。

  高低差の無いコースでふじはスプリンターらしいスピードを発揮、裏ストレートでそのつけを毎回払わされていたに違いない。うらっしーは果敢な走りで前を牽く場面も。積極的でカッコ良すぎ。かずえは後半になって、ついにぶーぶートレインを休日ダイヤで運行。速い女子と二人で男どもを20人くらい牽いていた。フラットな高速コースとはいえ、これはお見事。全員引きちぎらんばかりの勢い。今回出走した女子の中で、確実に女子4強の一角にふさわしいスピードを見せつけていた。ふくちゃんも途中から登場。自走で来たので、走行距離だけならこの時点で一番多かった。ふくふく電車も無賃乗車され放題で運行していた。

  一人8〜10周回、時間にして20〜30分を目安に交代して走る。白馬でチームの結束を固めたウチらは休憩時間も取りつつ、うまいこと回せていたと思う。最大の敵と思われた暑さも、日陰のピットを抜ける風が気持ちよく休ませてくれ、濡れタオルだとか、水プールだとか、各チーム助け合う感じで、楽しみながら周回を重ねていった。さすがに10時間も居れば、同じピットの人と話す機会も多いわけで、隣のチームは冷えトマトを分けてくれたり。コース上の激走とは違い、ピットや自陣ではそれなりに気楽に過ごしていた。

  2kmのコースに130チームがばらつくともう先頭がどこだかもわからず。バックストレートでは向かい風の強風の中を牽きたくないけど、牽くしかない、なんて場面も多々あり。高速コースでは40キロオーバーで走り続けるのは当たり前な感じでハードだった。

  体力と時間の都合で、うらっしーにおまけの1周を行かせてバトンタッチ。スターターだけでなく、アンカーも走らせてもらえるという幸せ。すでに9時間半が経過し、単独でも100km以上を走った脚でラストラン。その女子4強の一角はお隣さんのボス。唯一付いてくるボス(女子だけどアニキって呼ばれてた)を、トマトをくれたお礼に牽きまくる。ついでに、終盤に来て全開の10人ほどの集団を4,5人で牽きまくる。このときは多分、先頭集団と変わらないペースで走っていたと思う。この日一番の高速トレイン。

  みんな脚に来てるには確かで、それでも45キロオーバーで意地の張り合い。熱いね〜。そんな中でもボスは「牽いてくれてありがと〜」って。自分では牽かないから余裕たっぷり。アンカーに備えてピットで体力温存してたよな。結局ラスト10分、先頭で脚を攣った私が脱落し、長い長い残り10分間。それでもホームストレートの前後に誰も見えなくなったときは気持ちよかった。走ることを考えれば、なんてこった、ってとこだけど、応援を独り占め、みたいな。

  後続を待って合流するも、終盤になって走れてる人は少ない。ならしょうがないと前に出て、あとはもう最後まで牽き倒す。「ずっと牽いてもらって何ですけど、最後スプリント勝負しませんか?」って何言っての?!そんな声かけてもらって、応じないわけにはいかない。後ろはもう来る気無しだっていうから一対一。いっせ〜のGO!渾身のスプリントで締めくくる。圧勝。ずっと牽いてたのに勝っちゃってごめんなさい。まあイン側だったからね。

  アンカーで脚攣ったのは悔やまれるけど、もう脚が残ってなかったので仕方ない。それでも真夏の暑さに負けない、熱い走りをしたと思う。全員ね。10時間のゴール、何だか涙が出てきて不思議。感動のゴールってのもあるけど、なんか自転車やっててよかったって、じーんときた。

  一緒に走った人たちと話しながらのパレードラップ。最後に勝負した彼は学生出身だそうで、今回はきっと実力の半分も出せなかったんだろうなと。夕方から降り出した雨はゴール時には小降りになってたけど、帰る頃には再び大雨に。表彰台はシャンパンシャワーの必要がないくらいに濡れていた。

  順位は真ん中らへんでわからないけど、10時間楽しんだことは間違いなし。自転車やっててよかった。そう思える楽しさを知るからこそ、また走ろうって思う。真夏のつくば10時間耐久、また今年も素敵な思い出の一つになった。参加したみんな、本当にありがとう。

おしまい

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