第10回 もてぎ7時間エンデューロ

〜4時間ソロ決戦〜

LOVE・WING うっちゃん

9月29日

  ツインリンクもてぎで開催された自転車の耐久レースに、選手5人、サポート1人の6人で参加してきた。7時間エンデューロと混在の4時間の部で、選手5人ともソロでエントリー。エンデューロのレース経験はそれなりにあるが、ソロで走るのは全員初めて。さて、レースはどうなった?!

  コースは車と逆周りで、最初にひたすら坂を上って、長い下りが続き、また若干上り基調という一周約4.8km。常に幅広だが、ヘアピンにスプーンにS字とテクニカルな高速サーキット。そんな中での参加者の多さが油断できない。ソロからファミリーまで集まり、初心者からトップレーサーまでレベルも幅広い。さらには7時間の部と4時間の部と混在していると、もうどうなることやら。

  朝の試走の時点で落車している姿を見て、気を引き締め、応援のなつさんに見送られて、コースイン。ウチら夫婦に、ふじ、やーまん、うらっしーの5人。うらっしーは会社の人と一緒とのことで、ピットが離れていた。

  9時、7時間の部がスタートし、その3分後に4時間の部がスタート。車に先導されてのローリングスタートだが、あまりの人数の多さにとにかく要注意。1周回を無事に終え、レーススタート、ペースがあがる。最初はみんな付いていけてしまうせいで大集団。安全を考慮し、マイペースを守ったチームメイトと、先頭集団に付いていくことを選んだ私で早々にバラけてしまう。

  2周目、先頭集団前方で早くも落車発生。巻き込まれた人が多く、すり抜けたのは十数人程度。落車しないまでも完全にストップした人が30人くらいは居た。集団後方に居たので、コースの端を抜けて回避、とりあえず無事だったものの、心臓がバクバクだ。離れていたチームメイトには大きな影響はなかったはず。

  先頭集団での落車に多くの有力選手が巻き込まれ、危険を感じた実力者が、ふるいにかけるように集団のペースをアップ、縦長のトレインになった。とはいっても4時間の長丁場、とんでもなくスピードになることはなく、平均すれば40キロ強くらいの巡航か。登りでは毎周回振り落とされる人がいて、下りでは60キロを超えるくらいまでペースが上がる。このアップダウンにじわじわと脚を削られる感じを味わいながらの序盤。下りで離され気味になるのが想定外。ホームストレートで追いつき、登りで集団の中ほどまで戻るというのを繰り返しながら、まずは最初の1時間が経過。思ったより、長い。

  ふじ、やーまんはラップしたものの、うらっしー、かずえの姿は全く見ず。振返って見える位置にいるわけでもなく、それぞれの位置を何とか付いてきているらしい。が、こちらは80分を過ぎて急に脚が重くなってきた。女子のおそらくは先頭と思われるイナーメに追いつかれ、しばらくは同じトレインで回す。と言っても、他の男は誰も前に出ず。果敢に行く女子のお尻に付くわけにも行かず、積極的にローテした。登りは弱いが、それ以外はいい走りだ。これはかずえよりも格上だ。3,4周回して、やっと2時間が経過。やっと、と言うくらい長く感じた。前半、驚くくらい脚を消耗していた。

  折り返しを過ぎて登りでもキレがなくなり、見る見るペースダウン。そこへ今度は女子2番手、フォルツァが来た。こちらも積極的に行くから、前を牽く。他の男子、全く前へ出ず。というかタイミングわるく。付いて来れるような男も見当たらず。無理なく牽きつつ、ペースを押さえる。この次にかずえが来てるならここで押さえて表彰台を引き寄せたいところ。が、この女子もまだ元気でペースを落としすぎると前へ出て、ローテしてくる。かずえと同等か、少し上か。何よりもコース上に散らばったチームメイトの存在が大きい。追いつかれながらもトレインに乗って、うまいことアシストしてくる。

  18周目、2時間半が経過したところで、ついにうらっしーに追いつかれる。フォルツァのトレインに置いてかれ、かなりペースが落ちてはいたが、うらっしーは淡々とマイペースを刻み続けたようだ。追い上げてきた集団にうらっしーがいた。脚の動きにも差があり、余裕が見られる。何とか同じトレインに乗るが、18周目のゴールラインでついに先行される。

  この時点ですでに脚が攣りかけてどうしようもなく、19周目のゴールラインでは30秒以上うらっしーと差が付いてしまった。フォルツァ女子の姿もなく、完全に千切れて一人旅。しかもペースの落ちようが半端なく、後ろから来るトレインにも全く乗れず。3時間が経過、両足が攣るのを我慢し続けるも、21周目で限界。太ももが攣り、コース脇に転がり込む。ピットまで戻れず、救護がいるわけでもない場所でストレッチ、5分くらい回復を試みる。

  チームメイトが走り過ぎていく姿を見つつ、やっとみんなが走れていることを確認。とりあえず痙攣が治まったところで再スタート。残りの1時間はどうしようもない地獄絵図。わずかに回復したものの、脚をかばいながらの走りに下りでもスピードに乗れず。がんがん抜かれながら、とにかく最善の省エネ走行でソロ4時間の洗礼を味わう。最後は見事に失速して、それでも終了間際にファイナルラップを目指すわるあがき。が、1秒届かず、4時間エンデューロ終了後、1秒でフィニッシュラインを2番手通過。4時間ぴったりでレースを終えた。

  4時間という長丁場を最後まで踏み続け、その真価を発揮したうらっしーがチームトップを奪取。最後の1秒が届かなかったせいで、1周差になってしまった。チーム最速ラップをたたき出しながらも、初めての4時間ソロに失速。うらっしーに初の敗北、エース陥落だ。その失速した私と同周回、女子ながらも見事なペースで走りきったかずえは、女子の部4位入賞という快挙。3番目かと思っていたが、どこかでもう一人居たらしい。最初からチームでアシストし続ければ、2位にはなれそうだ。イナーメもフォルツァもこうなるなら牽く必要はなかったか。3ピット作戦で体力の回復と補給を刻んだ作戦のやーまん。結果的には見事に作戦がはまり、ふじに先着。そのふじは、下りでの速さを見せつけるも上り坂に追いつめられ、それでもノーストップで走りきった。それぞれが全力を尽くした熱いレースを、ピットから4時間に渡ってカメラマンなつが撮影&サポート。走り続ける5人を盛り上げ、みんな、もてぎを十分過ぎるくらい味わった。

  5人とも初のソロ4時間エンデューロを無事完走。エネルギー切れ、トイレ、疲労、暑さとハードで、しかも速くても速くなくても、4時間はレースが続くソロ。エンデューロを楽しむならやっぱりチームがいいと全員が実感したレースだった。それでもきっとまたソロを走っちゃうんだろうな。思い出に残るレースであることは確かだった。

  余談だが、ジャージを作成したチャンピオンシステムのブースの声をかけられ、写真を撮られたり、レース後の抽選会でうらっしーが景品に当たったりと、レース外でも楽しめた。

<記録>
4時間の部 総合/555人・チーム(ソロ男子orウーマン)
 うらっしー 183位 (111位/317人) 周回数:27 タイム:4:02:28.647
 うっちゃん 227位 (140位/317人) 周回数:26 タイム:4:00:01.360 チームFastest Lap 4周目 7:02.921
 かずえ 262位 (4位/19人・チーム) 周回数:26 タイム:4:09:28.900 女子4位入賞
 やーまん 343位 (199位/317人) 周回数:24 タイム:4:07:35.783
 ふじ 366位 (209位/317人) 周回数:23 タイム:4:02:44.319

おしまい

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