たろう杯争奪!草大会in足尾
〜俺についてこい〜

 早稲田パラ うっちゃん

  12月27日。大会初日。ほとんど眠らないうちに朝になり、起きると慌ただしく大会の準備。8時からの受付に次々と選手たちがやってくる。天候は晴れ。風は少々強めのようだが、飛べればよく上がりそうなコンディションに見えた。9時に開会式。選手宣誓は日大の間辺君。「宣誓!ビリだったら坊主になることを誓います!」。それって個人的な宣誓では?!9時半にはそれぞれのバンで入山。なんかワクワクしてきた。テイクオフにつくと、みんなグライダーにゼッケンの数字を付け始める。テープの色や大小さまざまだが、この適当さが草大会らしくていいかも。

  さて、風は?うっ、フォロー・・・。ブリーフィングで、しばらくは待つことが決まる。突き抜けるような青空に上がりそうな雰囲気満点。しかし、強めのフォローで出られ〜ん。みんなでお喋りに昼寝に遊びに、とにかく暇つぶしに大変だった。待つこと数時間、15時の競技終了時刻になっても飛べず。しかし、ここが草大会のいいところ。もう少し待てば飛べそうだということで、競技時間延長。競技方法も変更して、ターゲットのみの勝負になった。

  風がおさまったのは15時半頃。ランディングは南西ながらもテイクオフは無風。ゲートオープンとともに次々に選手が飛び出す。みんな一直線にランディングを目指し、ターゲットを狙う。ウチの遠藤はとりあえずは無事におりたようでよかった。私は最後から4番目に出た。あまりやらない方向のアプローチに加えて大会ということでちょっと気負いすぎた。ターゲット、オーバー。ぐはっ。大会途中経過。ターゲットを踏んだのは数人。ど真ん中を踏んだ東工の小口君が初日トップに。2位には同じく東工の長島君。これで明日の競技がキャンセルだったら、まだ20数本しか飛んでいない彼の優勝になってしまう。明日、飛べることを祈ってとりあえずは初日が終了した。

  レセプションの時間を20時に変更して、みんなで風呂と夕飯。ひまわりの湯ではみんないっしょだった。レセプション会場と宿は公民館。21時過ぎになってやっとレセプション開始。ぶっ飛び1本ではみんな体力が余っているらしい。にぎやかに飲みが始まった。睡眠不足のせいで始まる前から眠かったが、飲みだしてしまえばそんなのは関係なかった。いつもはいっしょに泊まらない人も多いので、とにかく話まくった。長し、あきら、こば、舟橋たち、元学連メンバーとはなんだかんだ言って一年間ともに頑張った。これからは足尾で、飛びで頑張るのかな。他大の後輩たちともいろいろ話したっけ。お酒のせいかな、大槻さんにはついつい人には言わないことを話してしまった。いや〜でも楽しかったからいいか。しかも大槻さんお酒強い。

  だんだんと人が消えていき、2時半頃にはかなり人数が減っていた。多少潰れた人もいたようだが、グランボレのときみたいにひどい惨状にはならなかったのでよかった。寝られるように軽く片づけをして3時ぐらいには寝た。パラのみんなとの飲みは、なんかいつもより楽しかった。

  大会2日目。寒い。眠い。でも好コンディションっぽい。受付も早々に山へ上がる。テイクオフでのブリーフィングでは今日はガンガン飛べそうなことが告げられ、みんなやる気満々。昨日の結果は十分に覆せそうだ。ぶっ飛び命令の下っている人から出ていく。そんな中、最初に上げたのは法政のジョー。それを見て他の選手の動きも活発になった。

  私が出たのは全選手中の真ん中ぐらい。テイクオフに白赤のアトラスが3機ならんだ。なんとなくやってみたかった。のどかちゃん(筑波の高校生)、まべ(日大)、私の順にテイクオフ。3人そろって上げていく。上空には先に出た人たちが旋回している。パイロンをとりに行っている人も見られる。私はどうしよう?まずは高度をかせごう。高ければどうにでもなるし、デュレーションもあるし。ちょっと気分的にのってきた。

  平日で社会人はほとんどいない。空には学生ばかりがいた。空で知り合いにいっぱい会うと、なんか楽しい。「何が書いてあるか見えた〜?」とか「パイロン行った〜?」とか叫びながらの会話が交わされる。誰かに会っては手を振ったり、視線を交わしたり。草大会とはいえ、これだけ楽しく飛べれば順位なんか気にならない。ソアリングしながらもみんなの動きを見て、楽しみながら飛べた。

  とは言いつつも、勝負も楽しみたい。飛び始めて1時間半。だんだん飛び続けている人数も減ってきた。テイクオフでは2本目に上がってきた人たちが飛び出している。1本目から残っている機体は、テラ(電大)、石毛(日大)、長し(東工)、たろー(中大)、ジョー(法政)。高度も落ちてきたし、寒いし、トイレに行きたいし。もう限界。ランディング上空で最後の弱いサーマルにしがみついていたが、同時侵入を避けてターゲットを狙おう。一足先にランディングを目指す。どうせみんな落ちてくるだろうし、B級生ハンデでこれだけ飛べば十分入賞圏内だろう。ターゲットに集中。一番外側だがなんとか踏んだ。ふう、満足。楽しかった〜。

  予想どおりすぐにみんなおりてきたが、長しだけはそこから上げ直した。なかなかやるな。さすがは白赤軍団。初日の2位もあるし、優勝はほぼ決まりだろう。最後におりてくると東工のみんなが長しに駆け寄る。う〜んいいシーンだ。そして15時の閉会式をむかえた。「3位!東工大、長島君」。へっ?一瞬空気が凍りつく。予想外の結果。成績発表は続く「2位!同じく東工大、榎本君」。なんとまあ。言われてみれば低い位置ながらも結構な時間を飛んでいたような気もする。「優勝!法政大、矢口君(ジョー)」。ジョーが優勝!?正確には同点らしいが、学年が下のジョーを優勝にしたそうだ。確かに二人ともいい飛びをしていた。ジョーはこの日一番最初に上げて、一番長く飛んでいた。技能証の差などを考慮にいれれば、よく頑張った二人の1位、2位にみんな納得だろう。私は僅差で4位。まあB級生ハンデはちょっとみんなにはわるかったかな。でもまだ申請中だから確かにB級生なわけで、勘弁してね。ちなみに早稲田パラ、遠藤は25位となんとか無事に飛び、大会自体も無事に成功した。

  足尾勢がほとんどの草大会だったが、グランボレから明大キークルーが来てくれたし、みんなが楽しめたようだし、一年間を締めくくるのに、ちょうどよかったのではないでしょうか?新しい学連のメンバーがこれからもがんばってくれることを期待してます。みなさん、どうもありがとうございました。これからも楽しく飛びましょうね。

おしまい

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