オレたちの世陸

〜第38回世田谷区陸上競技選手権〜

Endless うっちゃん

  10月20日、快晴。祖師ヶ谷大蔵から道に迷いながら砧公園の陸上競技場へ。二年ぶりの世陸に参加してきた。久しぶりの顔ぶれと初めましての現役たち。4継で始まる「オレたちの世陸」、さあ楽しんで行こうか。

  昨夜の雨は止み、濡れたトラックは陽光を反射させて眩しい。今日は暑いくらいのいい天気だ。土曜の朝8時前からジョグする社会人、健康的すぎる。バトンパスをしながらアップ。最初は2人、そのうち3人、4人と増えて、スタートの30分くらい前にやっと全員集合。各自のこだわりと諸々の事情で、走順は、Kんたろー、Kいた、Oおしま、私。バトンはぶっつけ本番。

  9時30分、オープニングレースの4×100mR予選でチーム“Endless”、5レーンに登場。まずまずのスタートからバックストレートを追いかけ、バトンを無難にこなし、4番手で私へ。前を行く2人はたいして速くないぜ。でもオレも大して速くないぞ?問題のバトンはうまくいったものの私の加速はいまいち。後半の伸びもなく、後続をぎりぎり押さえての4位フィニッシュ。思った以上に走れず。7年ぶりの100mなんてこんなもんか。それでも何とか予選通過。決勝は面白い絵が見れそうだ・・・。スタンドに戻ると、陸同現役の女の子たちが来てた。先に知ってたら、もっといいとこ見せたんだけど。

  次はKダマ&Kおりんの5000m。異次元の走りに周回差連発の凄惨なレース。犯人はKダマ。危うくKおりんは逃げきったものの、ルールどおりなら残ったのは上位3人だけ。途中から審判団もリタイア宣告をやめていた。もはやこのレベルではありえないスピードだな。同期の15分台の走りに肌が震える。すげえな。独走じゃなかったら14分台もいけるだろ。大会新記録、おめでとう!Kおりんは4位との結果掲示に、審判を呼び出して3位の奴を引きずりおろしていた。無事訂正され、正式に3位に入賞。お見事。

  5000mの汗もひかぬうちに始まったのが槍投げ。Kおりん&私のEndless同期対決。これは面白い絵が撮れる。そんな注目を浴びてしまう槍投げ。専門不在のメンバーで苦笑交じりのガチンコ勝負。2投目でKおりん、3投目で私がリードし、予選はKおりん4位、私3位。決勝との間で無駄に3分の休憩を挟んで、気分を盛り上げる。女子は専門が円盤投げの明大同1人のエントリー。これもある意味やりづらそうだった。円盤も女子は1人だってさ。決勝ラウンド5投目でKおりんが2位に浮上、同じく5投目でベストをたたき出すも4位のまま。6投目、Kおりんは今日のベストスロー。逆転を狙った私の渾身の一投は踏み込んだスパイクが壊れて、バランスを崩し終了。結局3位と9cm差の4位に終わった。中3から長々12年使った愛用のスパイクが逝ってしまった。よく頑張ったよ、おつかれさま。そんな感動のドラマとともに槍投げは終了した。同期対決は再逆転まで見せた熱きバトル。来年は全員槍投げにエントリーで。

明日もまた走り続ける、Endless陸同同期。

  一方その頃トラックでは100m。Kいたが予選突破を果たすも準決勝は棄権。24人中3人がDNS、1人が予選より大幅に遅いタイムと、社会人は若者に付いていけず。大人の厳しさを教えられなかった。陸同現役が10秒77で優勝。聞けば長距離も都大路を走った奴やインターハイレベルはゴロゴロいるとか。ウチらの頃とは全然レベルが違うみたいね。他に2人は11秒1,2くらいで走って上位に入賞してた。

  午前の最後に行われた4×100mR決勝。“Endless”は1レーンから一発逆転を狙う。逝ったスパイクの代わりにKダマの長距離用を借りて挑む。やっと体が温まったか、勘を取り戻したか、1走、2走と並んだまま。が、2,3走間でスピード0まで失速のバトンミス、3,4走間でも全力加速に至らずにバトンパス。よく体が動くようになったせいで、バトンが合わなくなったらしい。予選で違和感のあった脚も、アンカーのテンションで全力で追う。スピードが乗りきらなかったものの一瞬だけあの頃の感覚を思い出した。8チーム中最下位でフィニッシュ。それでもバトンミスしたのに予選とほぼ同タイム。うまく合わせてたら3位か4位くらいのタイムは出たかもね。もっとも全盛期のこの4人が組んだら、優勝タイム間違い無しなんだけど。時代も世代も変わったってことか。結果はともかく4継、楽しかった。アンカーの期待には応えられなかったけど、陸同応援の期待には応えた、いい絵が見れたでしょ。

  5000mを優勝し波に、いや調子に乗ったKダマは800m、最後尾から追う展開。人数の都合で一発決勝になったものの、5000mの疲れが影響し、またそれ以上になめてたのが災いし、追い込みきれず。0.3秒差の2分1秒で準優勝。2年連続の2冠はならず。見てるほうはたっぷりと楽しませてもらった。

  ハードスケジュールで進む大会の最後は15時30分からのマイルリレー。スパイクが逝ったのと、4継で脚を痛めた私はお役御免。Kダマ、Kおりんの投入で陸同同期マイルチームを結成。最後を締めくくってくれ。1走のKいた、100mを棄権したのと久々の400mに体が喜んだか、52秒のトップで来た。続くKダマ、一度は抜かれるも800mのリベンジで抜き返し3位キープ。3走、Kんたろー、燃え尽き気味ながらも4位で粘る。アンカー、Kおりん、前半で3位との差を縮めるが、最後は5000mの疲れとスピードの差で4位フィニッシュ。メダルまであと一歩だった。あそこで私が走ってたらどうだった?まあ体力が全快だったとして、僅差の4位で変わらずだな。2年ぶりのトラックでは、こんなもんです。

  もらった賞状を現役陸同かつての花の1女、Sぎたに清書してもらい、オレたちの世陸が終わる。「来年は短距離走るつもりで鍛えてくる」、そう言いたくなるくらい、楽しい一日だった。トラック&フィールドを楽しめる幸せ。体は悲鳴をあげつつも喜んでいた。ドM発言、とか言いつつ、みんなもそう思ってたに違いない。競技場外の芝生の上で、アイスに喜ぶ女子大生とビールを飲んだくれる社会人。これもまた大人の陸上の楽しみ方。チーム“Endless”、今日の打ち上げはまだ始まったばかりですが、何か?

おしまい

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