情熱の伴走、ゴールへの搬送

〜第24回 NAHAマラソン〜

LOVE・WING うっちゃん

  南国沖縄のマラソン、のはずがイメージとはかけ離れた寒い中でのスタート待ち。今日は天気がよくなるはず。でも、この待ち時間って特に寒く感じるのは気のせいか。トイレ待ちの行列の後、結局みんなが散ってしまい、近くに居たのはKぱのみ。みんなの健闘を祈る。それにしてもこの3万人の中で、伴走する予定のKずえと合流できるか心配だ。最悪5km地点で待ち合わせ、なんて言ってたけど。

  8時10分には整列開始、30分にはスタート地点に移動、そして9時スタート。ゼッケンNO.順ってことは前から5000番目くらいからのスタートか。ゲートを通過する前にコース脇に外れて後から来るKずえを待つ。同様の選手が何人も居たことに驚き。が、なかなか来ない。15分が経過し、もしや通過したのを見逃したのでは、と思った頃にやっと現れたピンクのTシャツ。これでも随分前の方に出てきたとか。3万人のスタート、恐るべし。結局20分くらいかかって、やっとスタートゲートを通過。まだまだ混んでいて走りにくい。

  何とか伴走しているものの、他のランナーが邪魔でしょうがない。マラソンの後方はいつもこういうものなのか。昨日夕飯を食べた国際通りを通過。狭い道幅いっぱいに、通りの最初から最後までランナーの列。なんか大変なことになってますが。そのまま混雑した状態で5km通過、53分。余裕をもったペースで見事なレース運び。でも、最初の給水は大混雑で取れなかった。水待ちの渋滞になってたし。

  会話をする余裕を見せながら走るKずえ。この中で他の人を探すのは不可能だ。Kぱ、Mむ、Zんの無事を祈るものみ。二箇所目の給水ポイントでは水待ちをしてでも受け取る。コップ2つを抱えて、そのまま走らせてKずえへ水を届ける。素晴らしいサービス。自分にもこんなサポートがあったらうれしいな。

  でもその数分後、水が多すぎたとかでトイレへピットイン。ついでに私も。どこのトイレも待つ人が並んでいた。すっきりしたところで仕切りなおし。コース幅が狭くなり、よりいっそう走りにくくなったコースは所々に登りがあり、ペースダウンする人の多さに渋滞連発。走る道を作ることもできず。ホントにただの伴走になってしまった。10km通過、この5kmは41分。いいペースで走れてます。自分はというと驚くほど余裕。まだ10kmだし。

  中間地点まではアップダウンを繰り返しつつ、全体的に登りのコースレイアウト。2車線道路の片側のみ交通規制だとか。3万人が走るのに1車線は無理がある。当然のごとく、道路全体に広がるランナー。たまに来る反対車線の車に、人々の列がうねり、止まり、大混雑。ここから脱出するのは不可能らしい。15km通過までは問題なし、ここも5kmは40分切るくらい。

  異変が出たのは16kmくらいから。道路脇へ外れ、ダウンするKずえ。急に体調不良。水分をうまく吸収できなかったとか。ここから大苦戦の中盤戦に突入だ。17kmからハーフ地点までひたすら登り。給水所はコップが無かったり、水がなかったり。ポカリの空コップのみが散乱していた。自販機でアクエリアスを買い、ペットボトルを抱えながらの伴走。わずかに息を吹き返し、20km通過。吐いてたわりには、踏みとどまって46分でこの5kmをカバー。そのままハーフ地点へ。

  12時12分、制限時間3分前に中間地点を通過。平和記念公園内に打ちあがる大砲。公園を背に、聞こえるアナウンスは「お疲れ様でしたー」。ぎりぎりだな。3万分の5千人くらいはここで引っかかってるんじゃないかな。スタート位置が後ろの方だったZんは、多分アウトっぽい。Kぱ、Mむは順調だろうか。

  折り返した後は下り基調、遠くに海も見え、弱い日差しも出てきて、ありがたいようなきつくなったような。オフィシャルの給水はもうどこも売り切れ。ボランティアで用意してくれてるとこもコップ切れとか水切れとか。後方は悲惨なことになっていた。25kmのひめゆりの塔まで、何とか走ったものの、一度崩れた体調はどうしようもなく。制限時間ぎりぎりのペースで時計とのにらめっこ。関門ぎりぎりを計算し、何とか完走を。

  本当よく頑張った。根性見せたけど、でもでも復活できず。走っては止まって、また走りなおして。30kmまで望みをつないだだけでもすごいかと。普通ならとっくにリタイアしてるでしょう。暑さのせいか救急車の出動も。制限時間ぎりぎりのとこで粘る人も。でも冷静に見て、同じくらいの位置にいる人は全員アウトだな。燃え尽きた31km過ぎ、無念のタイムアップ。にしおかすみこ風に「あ゛あ゛ー!」。制限時間の14時まで10分ほど届かず。

  25km過ぎくらいで「伴走はいいから、先に行って」との言葉もあったけど、とても置いていけるような状況ではなかったし。まあまたいつかリベンジに来ましょう。そのときは私も伴走ではなく、記録を狙って走るので。

  タイムアップでリタイア。交通規制も解除。となったのに、収容者が来るわけでもなく。結局自分らの足で関門まで行かなければ、収容のバスには乗れず。それもかなりの人数がバス待ち。強制収容所行きの搬送車に乗せられる気分だ。会場に戻ったのは16時、タイムアップから2時間以上もかかった。参加人数のわりにはコースも他の受け入れ態勢もいまいちな大会だった。過去最高の参加人数とはいえ、いろいろと問題があるんじゃないかな。多分来年は人数制限かコースの変更があるだろうな。

  会場に戻るとすでにみんな揃っていた。無事完走のKぱ、Mむ。中間地点でアウトのZん。そしてウチら2人。無事に5人、揃ってるだけでも良しとしましょうか。南国のリゾートマラソン、みんなで来れば、それはそれで楽しいよ。でも、やっぱ完走したかった&完走させたかったなあ。

<記録>
Kずえ、うっちゃん
 タイム:33.4km地点DNF 16:16(スタート地点まで) - 37:06 - 41:04 - 39:55 - 45:51 - 43:08 - 46:40 - DNF
Mむ 4時間15分
Kぱ 4時間40分
Zんぼん 中間地点DNF(スタート地点まで30分かかったそうだ。)

おしまい

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