灼熱の島マラソン

〜第23回 久米島マラソン〜

LOVE・WING うっちゃん

  南国、久米島で開催のマラソンに参加、灼熱の島でハーフを走ってきた。早朝にフルマラソンがスタートし、ハーフは9時スタート、朝早過ぎずに助かる。暑さが気になるところだが、かずえと二人、自転車ですでに走りまくった島の道へと駆け出した。

  仙台からの招待選手を先頭に淡々とした出だし。誰も飛び出すことなく、一列縦長の展開で街中へと向かう。前後10数人、そんなに実力差は無さそうなので、ヨロンマラソン同様、粘った者勝ちか。高低差が少ない公認コースって話だったけど、実際に走ったみたところ、けっこうな坂がある。特に袋の登りは勝負どころになること間違いなし。そう考えながらの序盤、3kmまでキロ4分ペースで飛ばし気味。流れに乗ったらこうなったとはいえ、ベストを狙ってちょっと突っ込みすぎたか。

  今季はスプリントの練習のおかげかフォームがいい具合に調整された気がする。足の上に太ももが乗って、その上に腰が乗って、その上に上半身が乗って、ぶれずに力が伝わるいい走り。まさに短距離って感じ。その分、脚への負担が気になるところだが、短距離からマラソンへの切り替えがそう簡単にいくわけがなく、この走りで行けるとこまで行くしかない。

  メインストリートも街中を抜けてしまうと応援の人が居なくなる。が、次の港町に入ると沿道に人が増え始め、二つ目の商店街では応援の姿がかなり多くなってきた。自分の家の前がコースになっていれば、必ず出てきて応援してくれている。そんな島民の声援が心地よく、それら全てに手をあげて応えながら走る。

  上り下りはあるものの、10kmまではわるくないペースで粘った。が、とにかく10月の久米島は暑すぎる。全ての給水所で水をもらい、飲み、体にかけて、を繰り返す。前は離れ、後続が迫ってくる気配がしないでもない。暑さもひどく、バテてきた感はあるものの、折り返しは10番手くらいで踏みとどまった。

  ここからが暑さと体力の限界とで長い長い復路だった。一気にスピードが落ち始め、15kmまで何とか走るのが精一杯。上位を走る選手への応援は盛り上がっているものの、17km過ぎで完全に失速、歩き混じりになってしまった。長い距離を走ることに脚が持たず。スプリントからひと月では長距離を走る体に戻せなかったか。

  こうなるともうあとは落ちるのみ。同カテゴリーのランナーだけに注意して、順位死守。女子高生に抜かれたときには何とか意地を見せたものの、それもわずかな時間のみ。離れる背中に、檄を飛ばしつつ、後続を振り返りながら、脚の回復を待ち、時計を見ながらタイムを気にかける。

  90分切るつもりで走ってたところから、何とか100分をという悲惨な落ちっぷり。それでも後続がそんなに追い上げてこないのは前半の貯金と、この暑さのおかげか。残り1kmくらいで同カテゴリーらしき姿を後方に確認。時計ももう待ってはくれないので、最後の力を振り絞って走り出す。ホントに残り1kmだったのか怪しいタイムで最後を締めくくり、年代別3位死守した。

  ゴールしてもすぐに終わりじゃないのがウチら。カメラ片手に即今来た道を戻る。ダウンしながら、といってもほとんど走れず。それでも残り1km地点まで戻り、かずえを探す。そんなに待つこともなく、20km地点を2時間くらいで通過。ラストはかずえも走れていて、ジョグで追うもおいていかれる。暑さが敵のマラソンだったが、二人ともよく頑張った。

  走りはいいものの、1時間以上の持久力不足。長い練習が必須だと嫌というほどの実感。後ろを見ながらの姑息な走りとはいえ、メダルという結果だけは、まあよかったということで。次はかっこわるいとこを見せるような走りはしないように精進しようと心に誓ったゴールだった。

  完走証をもらいながら「おめでとうございます!」って笑顔で言われ、年代別の3位が確定。ハーフ総合優勝は、東海大OBの元箱根戦士。村澤が1年のときの4年生。2位が仙台からの招待選手。同カテゴリーで格が違った。すれ違ったときには逆の順位だったから、後半に逆転があったらしい。女子の2位は地元の女子高生。終盤で抜かれた彼女。今後が楽しみだ。レース後の表彰式では琉球ガラスのメダルをもらう。銅メダルじゃなく緑メダル。南の島まで走りに来たいい記念だ。またいつか来よう。今度はみんなで。

<記録>
タイム:1時間40分49秒 21'43 - 22'28 - 24'14 - 27'44 - 4'40
ハーフ総合男子:22位 年代別(30〜34歳):3位

おしまい

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