参加費無料のマラソン大会

〜第54回 蕨市民ロードレース〜

LOVE・WING うっちゃん

  参加費無料の市民マラソンで、一般の部は市外者でも参加OKということで、興味を持ったこのローカル大会。蕨市が全国で最も小さい市だということで、ネタ的にも興味を持ち、大会視察のために参加。申込み締切が開催日の8日前までというのもありがたく、ぎりぎりで申し込んだ。ゼッケンも無いという話を聞いていたが、要項に事前送付と記載のとおり、大会4日前にゼッケンが送付されてきた。

  大会当日は開会式に合わせて会場入り。土のグラウンドに白線を引いたトラックと出店やバザーが並ぶ手作り感のある会場に、小中学生が溢れる和やかな雰囲気だ。一般の部は11時50分のスタート。レースまでの受付も何も無いことを知っている人は、朝一からは来ないようだ。市内の小中学校3,4校の校長・教頭に加え、市議会議員やら教育委員会やらわらわらと来賓に並んでいた。出番までは時間がありすぎて、小学生のレースを見ながら、コースを歩いて確認した後はお昼寝。

  会場周辺は車の通りもなく、アップのスペースも十分。柵越しに会場の様子も確認できるので安心。レースの1時間くらい前になって一般の部らしき参加者も会場に集まり始めた。聞けば、各小中学校の先生たちが参加しているとのこと。校長先生も参加していた。

  高校生・一般男子・壮年男子(40歳以上)・一般女子(高校生以上)の4部門一緒のレース。スタート前に諸注意があり、コース上、3回の折り返しを丁寧に説明される。そして、まさかの配付物は黄色いハチマキ。一般男子の部は頭に巻いてくれとのこと。どうやら受付順に番号を付けているらしく、ゼッケンナンバーで区別ができない一般と壮年の部。黄色のハチマキは軽く辱めだ。高校生はユニホームで、女子は赤ゼッケンで判別可能。結果、一般男子がこうなるようだ。参加費無料では何も文句は言えない。

  さて、ここからはレース。11時50分のスタートで、4部門100人弱が一斉スタート。1月にしては暖かく、個人的には快適なコンディションだ。スタートラインの大外に女子高生とともに並ぶ。200mのトラックを一周してから外のコースへ。最初からみんな飛ばしていて、かなり後方からのレースとなったが、こんなに速い人がいるわけがなく、遅い流れに引っかからないように気をつけながら、自分のペースで走っていく。

  早々に最初の折り返しがあり、前方を確認。高校生と一般で10人くらいが別格の速さ。同部門だけでも20人くらいは前に居て、途中から数えきれず。が、1km足らずで早々に落ち始める人が多数。女子高生4人の集団に混ざって無駄なく抜きながら、徐々に順位を上げて1kmを通過。ちょっと遅めだが、わるくないペース。1km過ぎてやっと気持ちよく走れるように空いてきた。それでも前には黄色いハチマキがまだまだ居る。このペースで走る女子高生たちも速い。

  線路沿い、1kmの直線でずっと先まで見える。先頭とはだいぶ離れているが、それよりも気になるのは上位グループとの間にかなりの差ができていること。何番手を走っているかわからないが、どうやらこのペースだと上位を除いた第二集団になってしまうらしい。それもかなりの人数で2kmを通過、4分弱ってこのペースそんなに遅いか?と思いながら会場前に戻ってくる。

  折り返した反対側にはもうトップの姿。上位もばらけて、人数を確認。黄色いハチマキだけを数え、自分のいる集団が一般の5〜10位グループであることを知る。この集団の上位でゴールしなきゃ入賞できないことをみんなが意識したはず。2回目の折り返しを8番手で抜け、同時にペースを上げ、この集団の前を引く。順位がダメでも記録は出したいので、無駄な牽制は不要。3kmの通過で3分半近くまで上がっており、ここは距離表示を疑った。

  後ろが付いてきてるかどうかはわからなかったが、5〜7位は並走し、女子高生も二人が付いてくる。きついながらも冷静で周りもよく見えていた。レース中頃で向かい風が出始めたが、力強く女子高生一人が先行、じわじわ離されつつも、こちらも前に出て自分のペースを刻む。3〜4kmは踏ん張りどころ、勝負は終盤か。

  4km手前からペースアップ、追い風となる直線で勝負をかける。足音が遠ざからないので、しっかり付いてきているようだが、この時点で5番手。前を行く女子高生との差はそれでも広がり、とても追える状況ではない。4kmの通過で4分かかってしまった。風の影響を考えてもそこまで落ちたようには感じない。こうなるともう記録ではなく、順位争いになってくる。

  残り1km、この順位を死守すべく、気持ちの上ではさらにペースを上げる。実際には落ちるのを我慢した感じか。3回目の折り返しで位置を確認、4番手とはちょっと差があったが、それでも詰まってきたようだ。相手もそれを知って最後は粘った。ここで引いたら負け、折り返しの手前から勝負をかけた。すれ違って、後続を引き離したことを確認、6番手の選手はこの差で諦めたようにも見え、7番手以降は完全に引き離した。

  だいぶ脚を消耗し、体が重く感じる終盤。スパートをかけているつもりが、向かい風のせいもあり、ペース維持がやっと。それでも順位をキープするには十分なスピードで、声援に応えながら会場内へ。4位のゴールが見え、大勢が決まった状態で土トラックを走る。各部門ごとに分かれたレーンを駆け抜け、ゴール。最後は守り気味だったが、堂々の5位入賞。気になるタイムは、それでも十分過ぎる自己ベストだった。ラップが激しく上下しているが、多分途中のキロ表示が正しくない気がする。

  何はともあれ、5位入賞。上位とは格が違ったが、第二集団では先頭で入り、最後は前との差を詰めたのでわるくない走りだ。女子高生のトップには負けたけどね。ただ5位死守ではなく、終始4位を狙って追っていればもしかしたら、ということも考えられた。が、これでも自己ベストなので、上を見過ぎか微妙なところ。今の実力を考えれば上出来だし、見事なレース展開だったと思う。

  レース後は表彰式。1〜3位には立派なトロフィー&楯、1〜6位に賞状、参加者全員に完走証とスポーツドリンクととても無料とは思えない充実っぷり。閉会式の頃には小学生は帰ってしまっていたが、13時前には、手際よく大会を終えていた。参加無料なんだし、大会を盛り上げるためにも、ぜひ次回は参加してみて下さい。蕨市の頑張りが伺えるこのローカル大会、お手軽に楽しめますよ。

<記録>
タイム:19分06秒 3'54 - 3'59 - 3'35 - 4'02 - 3'36
5km総合男子9位/70名中
5km一般男子5位/28名中

おしまい

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