グランボレパラグライダー学生大会

〜2001年 サークル旅行記 月夜野町編〜


  早稲田ハング・パラグライダークラブからついにパラが大会デビュー。ホームエリアである足尾以外の場所で初めて飛んできた。舞台は群馬県月夜野町、三峰山のグランボレエリアである。足尾を夜発、ワセバンも出動してバンと自車で隊列を組んでの遠征となった。

  8月5日の夜10時に足尾集合。荷物やグライダー、人の乗りわけ等でだらだらして出発は10時半。グランボレまでの道は簡単で国道50号と国道17号でほとんど行けてしまう。大量に荷物と人を積んだワセバンの先導。やすこちゃん、藤木さんも乗って、卍さんの運転でスタートした。日曜夜の道は車が少ない。セルフのガススタで藤木さんに運転を交代。無線のやりとりをしながら、ひたすら50号を順調に走る。地図で見ると17号と交差する前橋まで2時間以上はかかりそう。最初に寄ったセブンはツアーの時にみんながいつも寄るコンビニとのこと。ここから私の運転。なんかやたらと信号のタイミングが悪く、後続にはすまんと思いつつも黄色信号を通過しまくった。その度に後続から「信号に捕まってます」と無線が入る。あまりブレーキを踏みたくなったので・・・。

  前橋市内、美幸のナビで17号との交差点を気にし始める。地図と交差点名は違っていたが、問題なく17号へ入った。曲がりそこなったのは最後尾の自車。「道に迷いました」との無線に「○○の交差点を右です」と応える。迷った車は群馬県庁に突っ込みそうになったらしい。ポールの手前でなんとか止まったとか。最後尾が追いつけるようにのんびりと走ったはずだが、あまりに道が順調すぎて、2度目の休憩に寄ったコンビニは全行程の4分の3くらい来たところだった。場所は地図で見てうわさしていた子持村だった。ここから目的地までは私は爆睡。気がついたら今回の宿であるお寺、龍谷寺に着いていた。

  3時間程度の睡眠だったが、比較的頭はすっきり。ただ寝起きにいきなり住職の説教。お寺に泊まったとはいえ、まさかこんな展開になるとは・・・。再び眠りにおちる寸前にお話終わり。簡単に言うと「手を合わせなさい」ということだったらしい。さて、ついに大会が始まる。初日は練習日。ランディングで受付をすませ、戦いの舞台を見まわしてテンションを上げていく。みんなそろってのランディング見学など団体さんのチーム足尾的な雰囲気は嫌いだが、しょうがない。斜面と丘でおりにくそうなランディングだが、広いし、よく見れば傾斜は足尾とそれほど変わらない。開会式を終えるといよいよテイクオフへ。送迎バスで足尾よりも急な坂道を登って行く。それから5分ほどの山登り。ただしグライダーはモノラックでテイクオフまで運んでくれる。担がないでいいぶんだけ、足尾よりは楽。でも結構きつい登り。途中の神社で無事と勝利を祈る。テイクオフはかなり広く、しかも急斜面で、出るとすぐに崖になっており飛び出しやすそう。木が邪魔でランディングが見えないのは不安だが、飛び出せばすぐに見えるとのこと。初の他エリア、ちょっとは緊張する。が、やすこちゃんという強い味方がいるので安心・・・したか?そしてゲートオープン。足尾とは違う空に飛び出した。安全と競技を考慮して時間を計ってのぶっ飛び。無事ランディングすると、1本飛んだことで気が楽になった。すぐに2本目に上がる。が、残念ながら天候悪化で2本目は飛べなかった。大会の模様は以下のレポートでどうぞ。

グランボレ パラグライダー学生大会 大会レポート

  初日、競技終了後はさっそく温泉へ。赤城山と赤城高原を正面に望む景勝地、道の駅白沢。白沢高原温泉「望郷の湯」へと行った。露天風呂からの景色はなかなか。いや〜みんなで温泉、気持ちいい〜。風呂の後はバンごとに分かれて夕食へ。やたら女の子ばかり乗っていたような気がする。やすこちゃんやテラがいっしょだったか。ワセバンは「山小屋」といういかにも観光地にありそうな店に辿り着いた。山小屋的な雰囲気で、料理もまあまあ。そんなに外れではなかった。ただ水槽の魚切れで焼き魚は食べられず。他のバンは、箸で切れない「箸で切れるとんかつの店」だったり、ホカ弁だったりしたとのこと。お寺に戻ってからは明日の準備とトーク。でも、睡眠不足と疲れで早めにダウンした。初めてやった「ウィンクキラー」なるゲームがめっちゃ面白かった。大槻さんとコバのウィンクにやられた。

  2日目、天候不良で競技は中止。みんなで観光に出かけた。ワセバンはまず無料券をもらった町営温泉センターに向かった。午前10時だというのに地元のじいちゃん達で混んでいたが、森の中で露天風呂もあり、8月とは思えない肌寒さに温泉は最高だった。ちょっと狭かったけど。すでに眠りそうな気持ちよさだが、新治村にある「たくみの里」へ、わらじを作りに行った。他にも2台バンが来ていて、そば作りや藍染めをやったらしい。手作りを通して人と人とのふれあい、なんとも心温まる里である。1時間半くらいかけて人それぞれにできたわらじはなかなかのもの。わらじでこの里が気に入ったうちらは、今度は藍染めに行くが、混んでいてやれなかった。他にもいろいろあったので、マッチ絵、急須、木織、くるみの家などを見てまわり、おやつにそばを食べた。町並み全体が「里」を演出していて、のんびり歩いても楽しそうな場所だった。観光を楽しん後はやはり温泉。たくみの里から少々山奥に入ったところにある奥平温泉「遊神館」へ。クアハウス的な設備ありの広々温泉で、これまたいい湯。風呂上がりには座敷でくつろがせてもらった。
  道を間違えつつも時間にはお寺に戻り、レセプション会場へとみんなで移動。どのバンもレセプションには遅れないらしい。離れた場所ということでドライバーの犠牲が数人必要。熾烈なジャンケンバトルの末、テラ、カズ、古田、私の4人がドライバーに決定。ご苦労さまです。レセプションは主催者側の用意周到な準備で大盛り上がり。料理もおいしかった。レセプションの内容は大会レポートをどうぞ。とにかく大変だったが、レセプションから始まるこの日の夜はいろいろ思うところがあった。今となっては少し気持ちに変化があるので、あえてこの時の気持ちは書かないが・・・まあ書けないようなこともあるので。はぁ〜、って感じだった。

  3日目、競技が始まるとなれば、睡眠不足も疲れも吹っ飛び、アスリート魂が燃え上がる。どんな勝負であれ、やるからには勝ちに行く。大会前の気持ちは「中級クラスでもいいから今大会優勝してパラをやめてやる。もう何もかもたえられない」。狙うは優勝。今思えば最後まで迷いがあった。「上にはまだ上級クラスがいるのに?」という迷いがコップを持ち替えたときの水のロスにつながったかも。それに5位という順位。結果として大会後は「負けたまま終われるか」に変わってしまった。自分でも抑えられない勝利への執着。ん〜なんとかならんのだろうなあ。複雑な気持ちだったが、それはそれで置いといて。上級クラスは成立しなかったが、大会自体は、勝負特有の緊張感が味わえて楽しかった。

  大会後は、結果によらず、なんかいつも淋しい気持ちになる。いっぱいいた人がそれぞれの場所に帰ってゆく後ろ姿を見ると切ないせいか。足尾組はゴルフ場に併設のなんとか温泉を集合場所にして、またもバンごとに夕食へ。ワセバンの8人は「ドライバーズレストラン○○」へ。そこへワカバンの4人も入ってきた。これは2台そろってやってしまった。外れだった。が、その後に当たりが。途中で見つけたみそ饅頭屋「玉屋」に寄るとそこは皇室御用達。食後の饅頭ジャンケンで、大槻さんのおごり。うまかった。今大会4つ目の温泉は、これまでの疲れを癒した。3日間で4つの温泉に浸かったせいか、肌がしっとり、すべすべになったような気がする。すばらしい温泉旅行だった?

  帰りは高速に、卍さんの爆走もあって、ドライバー2人でも比較的楽に走れた。パラだけで終わらずに観光も楽しめたから修学旅行みたいで楽しかった。知ってる地名が看板に表示され、見慣れた山が見えてくると、やっと帰ってきたという気がする。時間は9日の午前2時頃。「足尾に着いた」ではなく、初めて「足尾に帰ってきた」と感じた。チーム足尾的な雰囲気はやはり嫌なままだが、ホームという存在がいいなっていうのは、ちょっぴり実感した。行く前より少しだけ足尾が好きになった遠征だった。

おしまる

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